よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今回は、三角比の相互関係の中でも見た目がちょっとごつい公式をやるぞ。
高校数学Iの三角比では、次の公式が出てくる。
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
この公式を見ると、
「1にtanの2乗を足したら、cosの2乗の逆数になる……?」
と、少しややこしく感じるかもしれない。
しかし、この公式も丸暗記だけで終わらせる必要はない。
実は、
sin²A + cos²A = 1 から作れる式
なのだ。
見た目は強そうだが、正体はそこまで怖くない。前にやった sin²A + cos²A = 1 を変形しただけなんだ。
この記事では、
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
がなぜ成り立つのかを、三角比の相互関係からわかりやすく解説する。
今回のゴールは、この公式を証明することだ。
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
ポイントは1つだけ。
sin²A + cos²A = 1 を cos²A で割る
これだけだ。
新しい公式に見えるが、実は前の公式を割っただけだ。公式同士はちゃんとつながっているぞ。
まず、前回の公式を確認しよう。
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
これは、三平方の定理から出てくる三角比の相互関係だった。
今回の公式は、この式から作る。
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
見た目は違うが、出発点は同じだ。
まずは sin²A + cos²A = 1 をスタート地点にする。ここから式を変形していくぞ。
次に、
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
の両辺を、
$$
\cos^2 A
$$
で割る。
すると、
$$
\frac{\sin^2 A}{\cos^2 A}
+
\frac{\cos^2 A}{\cos^2 A}
=
\frac{1}{\cos^2 A}
$$
となる。
ここから、左辺を整理していこう。
まず、
$$
\frac{\cos^2 A}{\cos^2 A} = 1
$$
である。
また、
$$
\frac{\sin^2 A}{\cos^2 A}
$$
は、
$$
\left(\frac{\sin A}{\cos A}\right)^2
$$
と同じである。
そして、
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
なので、
$$
\left(\frac{\sin A}{\cos A}\right)^2 = \tan^2 A
$$
となる。
したがって、
$$
\frac{\sin^2 A}{\cos^2 A}
+
\frac{\cos^2 A}{\cos^2 A}
=
\frac{1}{\cos^2 A}
$$
は、
$$
\tan^2 A + 1 = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
となる。
順番を入れ替えると、
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
証明完了だ。
sin²Aをcos²Aで割るとtan²Aになる。cos²Aをcos²Aで割ると1になる。だから、この形になるんだ。
では、実際にこの公式を使ってみよう。
たとえば、次のような問題を解いてみよう。
$$
\cos A = \frac{4}{5}
$$のとき、
$$
\tan A
$$を求めなさい。
公式より、
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
である。
まず、
$$
\cos A = \frac{4}{5}
$$
なので、
$$
\cos^2 A = \left(\frac{4}{5}\right)^2
$$
$$
\cos^2 A = \frac{16}{25}
$$
したがって、
$$
\frac{1}{\cos^2 A}
=
\frac{1}{\frac{16}{25}}
$$
分数の逆数を考えると、
$$
\frac{1}{\frac{16}{25}}
=
\frac{25}{16}
$$
よって、
$$
1 + \tan^2 A = \frac{25}{16}
$$
となる。
ここから1を移項する。
$$
\tan^2 A = \frac{25}{16} – 1
$$
$$
\tan^2 A = \frac{25}{16} – \frac{16}{16}
$$
$$
\tan^2 A = \frac{9}{16}
$$
したがって、
$$
\tan A = \frac{3}{4}
$$
となる。
※高校数学Iの三角比で、角Aが鋭角の場合は、tanAは正の値として考える。
cosAがわかっているとき、この公式を使えばtanAを出せる。特にcos²Aが出てくる問題で使いやすいぞ。
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
は、主に次のような場面で使う。
特に高校数学では、
tanとcosをつなぐ公式
として使う。
ここで、少しだけ注意しておこう。
今回の証明では、
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
の両辺を、
$$
\cos^2 A
$$
で割った。
つまり、
$$
\cos^2 A
$$
が0ではないことが前提になる。
高校数学Iの三角比で、角Aが鋭角の場合は、
$$
\cos A > 0
$$
なので問題ない。
ただし、一般の三角関数まで広げると、
$$
\cos A = 0
$$
になる角では、この式はそのまま使えない。
割り算するときは、0で割っていないかに注意だ。数学ではここ、けっこう大事だぞ。
オッケー最後にまとめとこうか。
今回の三角比の相互関係の公式はこれ。
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
で、こいつの正体は、
sin²A + cos²A = 1 を cos²A で割った式
だったんだな。
三角比の相互関係は、バラバラの公式じゃない。前の公式を変形すると、次の公式が出てくる。ここまで見えると、かなり強いぞ。
それじゃあな。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今回は、三角比の相互関係の中でも超重要な公式をやるぞ。
高校数学Iの三角比では、次の公式が出てくる。
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
この公式を見ると、
「sinを2乗して、cosを2乗して、足したら1……?」
と、少し不思議に見えるかもしれない。
しかし、この公式も丸暗記するだけのものではない。
実は、
三平方の定理から出てくる式
なのだ。
sin²A + cos²A = 1 は、急に出てきた謎の公式じゃない。直角三角形に戻せば、ちゃんと正体が見えるぞ。
この記事では、
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
がなぜ成り立つのかを、直角三角形と三平方の定理を使ってわかりやすく解説する。
直角三角形ABCを考える。
角Aに注目しよう。
このとき、辺の長さを次のようにおく。

三角比の定義より、
$$
\sin A = \frac{a}{c}
$$
$$
\cos A = \frac{b}{c}
$$
となる。
ここで大事なのは、
ということだ。
sinAとcosAは、どちらも斜辺cで割っている。ここがあとで効いてくるぞ。
まず、
$$
\sin A = \frac{a}{c}
$$
なので、両方を2乗すると、
$$
\sin^2 A = \left(\frac{a}{c}\right)^2
$$
つまり、
$$
\sin^2 A = \frac{a^2}{c^2}
$$
となる。
同じように、
$$
\cos A = \frac{b}{c}
$$
なので、
$$
\cos^2 A = \left(\frac{b}{c}\right)^2
$$
つまり、
$$
\cos^2 A = \frac{b^2}{c^2}
$$
となる。
sin²Aは、sinAを2乗するという意味だ。sinAの右上に2がついているから、sinA全体を2乗するんだな。
では、
$$
\sin^2 A + \cos^2 A
$$
を計算してみよう。
さきほどの式を代入すると、
$$
\sin^2 A + \cos^2 A
=
\frac{a^2}{c^2} + \frac{b^2}{c^2}
$$
となる。
分母が同じなので、分子を足す。
$$
\frac{a^2}{c^2} + \frac{b^2}{c^2}
=
\frac{a^2 + b^2}{c^2}
$$
ここで、直角三角形なので、三平方の定理より、
$$
a^2 + b^2 = c^2
$$
である。
したがって、
$$
\frac{a^2 + b^2}{c^2}
=
\frac{c^2}{c^2}
$$
となる。
そして、
$$
\frac{c^2}{c^2} = 1
$$
だから、
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
となる。
証明完了だ。
最後は三平方の定理だ。a² + b² が c² になるから、分子と分母が同じになって1になるんだ。
では、実際にこの公式を使ってみよう。
たとえば、
$$
\sin A = \frac{3}{5}
$$のとき、
$$
\cos A
$$を求めなさい。
という問題だ。
三角比の相互関係の公式より、
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
だから、
$$
\left(\frac{3}{5}\right)^2 + \cos^2 A = 1
$$
となる。
まず、
$$
\left(\frac{3}{5}\right)^2 = \frac{9}{25}
$$
なので、
$$
\frac{9}{25} + \cos^2 A = 1
$$
移項して、
$$
\cos^2 A = 1 – \frac{9}{25}
$$
$$
\cos^2 A = \frac{25}{25} – \frac{9}{25}
$$
$$
\cos^2 A = \frac{16}{25}
$$
よって、
$$
\cos A = \frac{4}{5}
$$
となる。
※高校数学Iの三角比で、角Aが鋭角の場合は、cosAは正の値として考える。
sinがわかれば、sin² + cos² = 1 を使ってcosを出せる。逆に、cosがわかっているときはsinを出せるぞ。
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
は、主に次のような場面で使う。
特に高校数学では、
sinとcosをつなぐ公式
としてよく使う。
今回は、
$$
\sin^2 A + \cos^2 A = 1
$$
がなぜ成り立つのかを確認した。
ポイントは、三角比の定義と三平方の定理だ。
公式は暗記してもいい。でも、正体までわかっていると強い。sin² + cos² = 1 は、三平方の定理から来ているんだ。
次は、
$$
1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}
$$
を見ていこう。
それじゃあな。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今回は、三角比の公式の正体を明かしていくぞ。
高校数学Iの三角比では、次の公式が出てくる。
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
この公式を見ると、
「また覚える公式が増えた……」
と思うかもしれない。
しかし、この公式は丸暗記するものではない。
実は、
三角比の定義からそのまま作れる式
なのだ。
tanA = sinA / cosA は、新しいルールじゃない。sin、cos、tanの定義を整理すると、自然に出てくる式なんだ。
この記事では、
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
がなぜ成り立つのかを、直角三角形を使ってわかりやすく解説する。
直角三角形ABCを考える。

角Aに注目しよう。
このとき、辺の長さを次のようにおく。
三角比の定義より、
$$
\sin A = \frac{a}{c}
$$
$$
\cos A = \frac{b}{c}
$$
$$
\tan A = \frac{a}{b}
$$
となる。
ここで大事なのは、それぞれの意味だ。
つまり、sinとcosにはどちらも「斜辺」が出てくる。
sinもcosも、斜辺で割っている。ここがポイントだぞ。
では、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
$$
を計算してみよう。
三角比の定義より、
$$
\sin A = \frac{a}{c}
$$
$$
\cos A = \frac{b}{c}
$$
だから、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
=
\frac{\frac{a}{c}}{\frac{b}{c}}
$$
となる。
分数の割り算なので、逆数をかける。
$$
\frac{\frac{a}{c}}{\frac{b}{c}}
=
\frac{a}{c} \times \frac{c}{b}
$$
ここで、c が約分できる。
$$
\frac{a}{c} \times \frac{c}{b}
=
\frac{a}{b}
$$
したがって、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
=
\frac{a}{b}
$$
となる。
sinをcosで割ると、斜辺cが消える。すると、高さ÷横だけが残るんだ。
さきほど、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
=
\frac{a}{b}
$$
となった。
一方で、tanAの定義は、
$$
\tan A = \frac{a}{b}
$$
だった。
つまり、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
$$
も、
$$
\tan A
$$
も、どちらも
$$
\frac{a}{b}
$$
を表している。
だから、
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
が成り立つ。
証明完了だ。
では、実際に使ってみよう。
たとえば、
$$
\sin A = \frac{3}{5}
$$$$
\cos A = \frac{4}{5}
$$のとき、
$$
\tan A
$$を求めなさい。

という問題だ。
公式より、
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
だから、
$$
\tan A = \frac{\frac{3}{5}}{\frac{4}{5}}
$$
となる。
分数の割り算なので、
$$
\tan A = \frac{3}{5} \times \frac{5}{4}
$$
$$
\tan A = \frac{3}{4}
$$
したがって、
$$
\tan A = \frac{3}{4}
$$
である。
sinとcosがわかっているなら、tanは割れば出せる。これがこの公式の使いどころだ。
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
は、主に次のような場面で使う。
特に高校数学では、
sinとcosからtanを作る公式
としてよく使うぞ。
公式は暗記だけで終わらせるな。定義に戻れば、「なぜそうなるのか」が見えてくるぞ。
それじゃあな。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今日は三角比の相互関係をやるぞ。sin、cos、tanのつながりをまとめていく。
高校数学Iの三角比では、
$$\sin A$$
$$\cos A$$
$$\tan A$$
が出てくる。
この3つは、それぞれ別々のものに見えるかもしれない。
しかし、実は互いにつながっている。
そのつながりを表した公式を、
三角比の相互関係
という。
三角比の相互関係として、特に大事なのは次の3つだ。
$$\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}$$
$$\sin^2 A + \cos^2 A = 1$$
$$1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}$$
公式が3つ並ぶと、ちょっと圧があるな。でも大丈夫だ。今日は「何に使うのか」から見ていくぞ。
この記事では、三角比の相互関係の意味と、3つの公式の使い方を具体例で解説する。
まずは、
$$\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}$$
だ。
これは、
tanはsinをcosで割れば求められる
という公式だ。
たとえば、
$$\sin A = \frac{3}{5}$$
$$\cos A = \frac{4}{5}$$
のとき、
$$\tan A$$
を求めてみよう。

公式より、
$$\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}$$
だから、
$$\tan A = \frac{\frac{3}{5}}{\frac{4}{5}}$$
となる。
分数の割り算なので、
$$\tan A = \frac{3}{5} \times \frac{5}{4}$$
$$\tan A = \frac{3}{4}$$
したがって、
$$\tan A = \frac{3}{4}$$
だ。
sinとcosがわかっているなら、tanは割れば出る。tanはsinとcosのセットから作れるんだな。
この公式は、
sinとcosがわかっていて、tanを求めたいとき
に使うぞ。
次に、
$$\sin^2 A + \cos^2 A = 1$$
を見ていこう。
ここで、
$$\sin^2 A$$
は、
$$\sin A$$
を2乗するという意味だ。
つまり、
$$\sin^2 A = (\sin A)^2$$
である。
同じように、
$$\cos^2 A = (\cos A)^2$$
だ。
この公式は、
sinとcosの2乗を足すと1になる
という意味だ。
たとえば、
$$\sin A = \frac{3}{5}$$
のとき、
$$\cos A$$
を求めてみよう。
公式より、
$$\sin^2 A + \cos^2 A = 1$$
なので、
$$\left(\frac{3}{5}\right)^2 + \cos^2 A = 1$$
$$\frac{9}{25} + \cos^2 A = 1$$
$$\cos^2 A = 1 – \frac{9}{25}$$
$$\cos^2 A = \frac{16}{25}$$
よって、
$$\cos A = \frac{4}{5}$$
となる。
※高校数学Iの三角比で、角Aが鋭角の場合は、cosAは正の値として考える。
sinがわかれば、sin²+cos²=1からcosを出せる。三平方の定理の親戚みたいな公式だな。
この公式は、
に使うぞ。
最後に、
$$1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}$$
を見ていこう。
これは少し見た目が重い。
だが、使い方としては、
tanとcosをつなぐ公式
だと思えばいい。
たとえば、
$$\cos A = \frac{4}{5}$$
のとき、
$$\tan A$$
を求めてみよう。
公式より、
$$1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}$$
だ。
$$\cos A = \frac{4}{5}$$
なので、
$$\cos^2 A = \left(\frac{4}{5}\right)^2 = \frac{16}{25}$$
したがって、
$$\frac{1}{\cos^2 A} = \frac{1}{\frac{16}{25}} = \frac{25}{16}$$
よって、
$$1 + \tan^2 A = \frac{25}{16}$$
$$\tan^2 A = \frac{25}{16} – 1$$
$$\tan^2 A = \frac{9}{16}$$
したがって、
$$\tan A = \frac{3}{4}$$
となる。
この公式はちょっとごつい。でも、cosからtanを出したいときに使える。見た目でビビらなくていいぞ。
この公式は、
cosとtanの関係を使いたいとき
に使うぞ。
三角比の相互関係は、どの公式を使えばいいか迷いやすい。
そんなときは、次のように考えるとよい。
| 使いたい場面 | 使う公式 |
|---|---|
| sinとcosからtanを求めたい | $$\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}$$ |
| sinからcos、またはcosからsinを求めたい | $$\sin^2 A + \cos^2 A = 1$$ |
| tanとcosをつなげたい | $$1 + \tan^2 A = \frac{1}{\cos^2 A}$$ |
どの値がわかっていて、何を求めたいのか。そこから使う公式を選ぶんだ。公式は暗記だけじゃなく、使いどころが大事だぞ。
それじゃあな。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今日は三角比を使って、校舎から運動場までの距離を求める問題をやるぞ。
高校数学Iの三角比では、次のような問題が出てくる。
高さ18mの校舎の屋上の地点Pから、運動場の端Aを見下ろしたところ、俯角は28°であった。
校舎の真下の地点をQとするとき、校舎から運動場の端までの距離AQは何mか。
四捨五入して、小数第1位まで求めよ。
ただし、$$\tan 28^\circ = 0.5317$$ とする。

この問題では、
が与えられている。
そして、求めたいのは、
校舎から運動場の端までの距離AQ
だ。
ポイントは、
俯角を、地面側の角度として使う
ことだ。
上から見下ろす角度が出てきたら俯角だ。こいつは、地面側の角度に移して考えると使いやすいぞ。
俯角とは、水平な線から下を見下ろしたときの角度のことだ。

校舎の屋上から運動場を見る。
ビルの上から地面を見る。
崖の上から海を見る。
こういうときに出てくる角度が俯角だ。
今回の問題では、校舎の屋上Pから運動場の端Aを見下ろした角度が28°なので、
$$28^\circ$$
が俯角になる。
校舎の屋上の点をP、校舎の真下の点をQとする。
運動場の端をAとする。
このとき、校舎の高さは、
$$PQ = 18$$
だ。
求めたいのは、地面の距離である
$$AQ$$
だ。

つまり、直角三角形APQにおいて、
という問題になる。
高さはわかっている。知りたいのは横の距離AQだ。ここで三角比の出番だな。
ここで少し注意が必要だ。
問題文には、
$$俯角28^\circ$$
と書かれている。
俯角は、屋上Pを通る水平な線と、PからAへ向かう視線との間の角度だ。
しかし、直角三角形APQで使いたい角度は、地面側の角Aだ。
実は、この2つの角度は等しくなる。
なぜなら、屋上Pを通る水平な線と、地面の線AQは平行だからだ。
そのため、錯角の関係で、
$$\angle A = 28^\circ$$
となる。

俯角は上にある角だけど、平行線の性質で地面側の角に移せる。ここがこの問題の山場だ。
直角三角形APQで考える。
角Aは28°。
向かい側の辺はPQで、長さは18m。
となりの辺はAQで、これを求めたい。
tanは、
$$\tan A = \frac{対辺}{隣辺}$$
だった。
今回の図では、
$$\tan 28^\circ = \frac{PQ}{AQ}$$
となる。
PQは18mなので、
$$\tan 28^\circ = \frac{18}{AQ}$$
だ。

高さと横の距離が出てきたらtanだ。今回は「高さ ÷ 距離」になっているぞ。
では、AQを求めよう。
$$\tan 28^\circ = \frac{18}{AQ}$$
問題より、
$$\tan 28^\circ = 0.5317$$
なので、
$$0.5317 = \frac{18}{AQ}$$
したがって、
$$AQ = \frac{18}{0.5317}$$
となる。
計算すると、
$$AQ = 33.8536\cdots$$
だ。
四捨五入して、小数第1位まで求めるので、
$$AQ \fallingdotseq 33.9$$
したがって、校舎から運動場の端までの距離は、
33.9m
となる。
三角比を使って、校舎から運動場までの距離を求めるときは、俯角とtanを使う。
今回の問題では、俯角が28°なので、地面側の角Aも28°として考えるぞ。
俯角は地面側の角に移す。高さと横の距離はtanでつなぐ。これで校舎の問題もいける。それじゃあな。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今日は三角比を使って、木の高さを求める問題をやるぞ。
高校数学Iの三角比では、次のような問題が出てくる。
木の根元から8m離れた地点で、木の先端を見上げたところ、仰角は35°であった。
目の高さを1.4mとすると、木の高さは何mか。
四捨五入して、小数第1位まで求めよ。
ただし、$$\tan 35^\circ = 0.7002$$ とする。

この問題では、
が与えられている。
そして、求めたいのは、
木の高さ
だ。
一見すると、どうやって高さを出すのか迷うかもしれない。
でも、考え方はシンプルだ。
tanを使って、最後に目の高さを足す
これだけだ。
このタイプの問題は、tanで「目の高さから上の部分」を出して、最後に目の高さを足す。そこが勝負どころだな。
この記事では、この例題を使って、三角比で木の高さを求める方法をわかりやすく解説していく。
仰角とは、水平な線から上を見上げたときの角度のことだ。

木の先端やビルの屋上を見上げるときに出てくる角度だな。
今回の例題では、木の先端を見上げた角度が35°なので、
$$35^\circ$$
が仰角になる。
仰角は、上を見る角度だ。木のてっぺんを見るなら、だいたい仰角の出番だな。
木の根元をQ、木の先端をPとする。
人の目の位置をAとし、人が立っている足元をBとする。
Aから木に向かって水平な線を引き、その水平な線が木と交わる点をRとする。
すると、求めたい木の高さPQは、
$$PQ = PR + RQ$$
と表せる。

ここで、
$$RQ = 1.4$$
だ。
なぜなら、RQは地面から目の高さまでの長さだからだ。
つまり、
$$PQ = PR + 1.4$$
となる。
いきなり木全体の高さを求めるんじゃないぞ。まずは目の高さから上の部分、つまりPRを求めるんだ。
今回できる直角三角形は、
$$\triangle APR$$
だ。
角Aは35°。
横の長さARは8m。
求めたい高さPRは、角Aから見て向かい側の辺だ。
ここで使うのがtanだ。
tanは、
$$\tan A = \frac{対辺}{隣辺}$$
だった。
今回の図では、
$$\tan 35^\circ = \frac{PR}{AR}$$
となる。
ARは8mなので、
$$\tan 35^\circ = \frac{PR}{8}$$
だ。
したがって、
$$PR = 8 \tan 35^\circ$$
となる。

高さと横の距離が出てきたら、tanを疑え。tanは「高さ ÷ 横」みたいに使える場面が多いぞ。
では、PRを計算しよう。
$$PR = 8 \tan 35^\circ$$
問題より、
$$\tan 35^\circ = 0.7002$$
なので、
$$PR = 8 \times 0.7002$$
計算すると、
$$PR = 5.6016$$
となる。

つまり、目の高さから木の先端までの高さは、
$$5.6016m$$
だ。
ここで終わりではない。
PRは、木の高さ全体ではない。
PRは、
目の高さから木の先端までの高さ
だ。
木の高さPQを求めるには、目の高さ1.4mを足す。
$$PQ = PR + RQ$$
$$PQ = 5.6016 + 1.4$$
$$PQ = 7.0016$$
よって、木の高さは、
$$7.0016m$$
となる。

小数第1位まで求めるので、四捨五入して、
$$PQ \fallingdotseq 7.0$$
したがって、答えは、
7.0m
だ。
PRを出して満足するなよ。最後に目の高さ1.4mを足す。ここがこの問題の落とし穴だ。
それじゃあな!
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。ラーメン屋も時々、休むぞ
高校数学Iの三角比では、
三角比の表
を使うことがある。

前回「三角比の表の使い方」は、三角比の表から
$$\sin 33^\circ$$
$$\cos 36^\circ$$
$$\tan 42^\circ$$
のような値を読み取った。
つまり、
角度から三角比の値を調べる
という使い方だ。
でも、三角比の表にはもう1つの使い方がある。
それが、
三角比の値から角度を求める
という使い方だ。
前回は、角度から値を読んだな。今回は逆だ。三角比の値から角度を探すぞ。
この記事では、三角比の表から角度を求める方法を、例題を使ってわかりやすく解説していく。
では、例題を見てみよう。
右の直角三角形ABCにおいて、
$$\sin A = \frac{4}{5}$$
である。
三角比の表を使って、角Aのおよその大きさを求めよ。

この問題では、角Aのsinの値がわかっている。
$$\sin A = \frac{4}{5}$$
だ。
ここから、三角比の表を使って角Aを求めていくぞ。
まず、
$$\frac{4}{5}$$
を小数に直す。
$$\frac{4}{5} = 0.8$$
なので、
$$\sin A = 0.8$$
だ。
ここで探したいのは、
sinの値が0.8に近い角度
ということになる。
分数のままだと表で探しにくい。まずは小数に直して、表の数字と同じ形にするんだ。
次に、三角比の表を見る。
今回わかっているのは、
$$\sin A = 0.8$$
だ。
だから、見るのは
正弦 sin の列
だ。
ここでcosの列やtanの列を見てはいけない。
sinAがわかっているなら、sinの列を見る。
cosAがわかっているなら、cosの列を見る。
tanAがわかっているなら、tanの列を見る。
sinAって書いてあるのにcosの列を見るなよ。表の中で迷子になるぞ。
sinの列を見たら、
$$0.8$$
に近い値を探す。
三角比の表を見ると、
$$\sin 53^\circ = 0.7986$$
という値が見つかる。
この
$$0.7986$$
は、
$$0.8$$
にかなり近い。

そのため、
$$\sin A = 0.8$$
なら、
$$A \fallingdotseq 53^\circ$$
と考えることができる。
つまり、
角Aは約53°
だ。
完全に同じ値がなくてもあわてるな。近い値を探すんだ。0.8に近いのは0.7986。だから約53°だ。
三角比の表から角度を求める手順をまとめると、こうなる。
値を小数にする。列を決める。近い値を探す。角度を読む。この4ステップだ。
今回は、
$$\sin A = 0.8$$
から角Aを求めた。
でも、cosやtanでもやることは同じだ。見る表の列が違うだけさ。
つまり、
を見るだけだ。
どの三角比が与えられているかで、見る列が変わる。sinならsin、cosならcos、tanならtanだ。
つまりつまり、三角比の表は、
という2通りの使い方ができるってことだ。
三角比の表は、行きも帰りも使える。角度から値を読むだけじゃなく、値から角度も探せるんだ。それじゃあな。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。猫に睨まれても、気にすんなよ
高校数学Iの三角比では、こんな表が出てくる。

これは、
三角比の表
だ。
三角比の表には、角度ごとに
の値が並んでいる。
たとえば、
$$\sin 33^\circ$$
$$\cos 36^\circ$$
$$\tan 42^\circ$$
のような値も、三角比の表を使えば調べることができる。
表が出てくると急に事務作業っぽくなるが、ビビるな。これはただの読み取り問題だ。
三角比の表の使い方は、かなりシンプルだ。
角度の行を見つけて、sin・cos・tanの列を読む
これだけだ。
この記事では、三角比の表の読み方を、例題つきでわかりやすく解説していくぞ。
三角比の表を見るときは、次の2つを確認する。
たとえば、
$$\sin 33^\circ$$
を求めたいなら、
だ。
だから、表の中で
33°の行
と
sinの列
が交わるところを読む。
これが、
$$\sin 33^\circ$$
の値になる。
行が角度、列がsin・cos・tanだ。交わるところを読むだけ。電車の乗り換えより簡単だ。
では、実際に三角比の表を使ってみよう。
まずは、
$$\sin 33^\circ$$
を求める。
手順はこうだ。
三角比の表を見ると、33°の行のsinの値は、
$$0.5446$$
だ。

したがって、
$$\sin 33^\circ = 0.5446$$
となる。
sin33°を求めるなら、33°の行とsinの列。狙うマスを間違えるなよ。
次は、
$$\cos 36^\circ$$
を求めてみよう。
cosは、日本語では
という。
だから、三角比の表では
余弦 cos の列
を見る。
手順はこうだ。
三角比の表を見ると、36°の行のcosの値は、
$$0.8090$$
だ。

したがって、
$$\cos 36^\circ = 0.8090$$
となる。
cosを求めるのにsinの列を読んだらアウトだ。角度だけじゃなく、列もちゃんと見ろ。
最後に、
$$\tan 42^\circ$$
を求めてみよう。
tanは、日本語では
という。
だから、三角比の表では
正接 tan の列
を見る。
手順はこうだ。
三角比の表を見ると、42°の行のtanの値は、
$$0.9004$$
だ。

したがって、
$$\tan 42^\circ = 0.9004$$
となる。
tanは正接の列を読むんだ。
三角比の表を見ると、
$$0.5446$$
$$0.8090$$
$$0.9004$$
のような小数が並んでいる。
これは、sin、cos、tanの値が、角度によって細かく変わるからだ。
たとえば、30°、45°、60°のような特別な角度では、三角比の値を分数や平方根で表すことが多い。
しかし、33°や36°や42°のような角度では、値がきれいな分数にならないことが多い。
そこで、三角比の表では、値を小数で表している。
多くの表では、小数第4位くらいまで書かれていることが多い。
33°みたいな角度は、値がスパッときれいに出ないことが多い。だから表に小数で載せてあるんだな。
三角比の表は、読み方自体は難しくない。
ただし、ミスは起きやすい。
よくあるミスを確認しておこう。
一番多いのは、列を間違えるミスだ。
たとえば、
$$\sin 33^\circ$$
を求めるのに、cosの列を読んでしまう。
これはかなり危険だ。
求めたいものがsinなのか、cosなのか、tanなのかを必ず確認しよう。
次に多いのが、角度の行をずらして読むミスだ。
33°を読むつもりが、32°や34°の行を読んでしまうことがある。
表を読むときは、角度の行を横にまっすぐたどろう。
三角比の表では、小数が出てくる。
たとえば、
$$0.5446$$
のような値だ。
このとき、
$$0.5456$$
のように、数字を1つ写し間違えることがある。
小数第4位まで書く場合は、最後の数字まで丁寧に確認しよう。
0°から90°の範囲では、角度が大きくなると、
という特徴がある。
たとえば、30°から40°へ角度が大きくなると、sinは大きくなり、cosは小さくなる。
この感覚を持っておくと、読み間違いに気づきやすい。
sinは角度が大きくなると増える。cosは減る。表を読むときの違和感チェックに使えるぞ。
三角比の表を見ると、数字がたくさん並んでいるので難しく見えるかもしれない。
でも、基本的には計算する表ではない。
読み取る表
だ。
つまり、
だけでいい。
数字が多いだけで、やってることはシンプルだ。探して、横に見て、読む。それだけだな。
それじゃあ。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。犬に、吠えかすなよ
高校数学Iで三角比を習うと、こんな問題が出てくる。

いきなり、
$$\sin A$$
$$\cos A$$
$$\tan A$$
を求めよ、と言われると身構えるかもしれない。
だが、安心しろ。
このタイプの問題でやることは、かなりシンプルだ。
角Aから見て、対辺・底辺・斜辺を見分ける
これができれば、あとは公式に入れるだけだ。
sin、cos、tanは呪文じゃねえ。直角三角形の辺の比だ。
この記事では、直角三角形から三角比を求める方法を、例題を使ってわかりやすく解説していくぞ。
直角三角形から三角比を求める手順は、次の3つだ。
これだけだ。
三角比の問題というと難しく聞こえるが、最初の基本問題では、
どの辺をどの辺で割るか
を考えているだけだ。
三角比は、公式を覚える前に「どの辺がどれか」を見抜くのが勝負だ。
では、最初に出した例題を解いていこう。

この問題では、角Aに注目する。
まずは、角Aから見て、
がどれなのかを確認するぞ。
斜辺は、直角の向かい側にある辺だ。
この問題では、
$$\angle C = 90^\circ$$
なので、直角はCにある。
直角Cの向かい側にある辺は、
$$AB$$
だ。
したがって、
$$AB = \sqrt{13}$$
が斜辺になる。
対辺は、角Aの向かい側にある辺だ。
角Aの向かい側にある辺は、
$$BC$$
だ。
したがって、
$$BC = 3$$
が対辺になる。
底辺は、角Aに接している辺のうち、斜辺ではない辺だ。
角Aに接している辺は、
$$AB$$
と
$$AC$$
だ。
このうち、ABは斜辺だった。
だから、残った
$$AC = 2$$
が底辺になる。
つまり、この直角三角形では、
となる。
ここまで来たら、ほぼ勝ちだ。あとはsin、cos、tanの公式にぶち込むだけだな。
sinAの公式は、
$$\sin A = \frac{対辺}{斜辺}$$
だったな。
今回の直角三角形では、
だから、
$$\sin A = \frac{3}{\sqrt{13}}$$
となる。
したがって、
sinA = 3/√13
だ。
分母を有理化するなら、
$$\sin A = \frac{3\sqrt{13}}{13}$$
となる。
分母に√があるのが気になる場合は、有理化しておけばいいぞ。
cosAの公式は、
$$\cos A = \frac{底辺}{斜辺}$$
だったな。
今回の直角三角形では、
だから、
$$\cos A = \frac{2}{\sqrt{13}}$$
となる。
したがって、
cosA = 2/√13
だ。
分母を有理化するなら、
$$\cos A = \frac{2\sqrt{13}}{13}$$
となる。
tanAの公式は、
$$\tan A = \frac{対辺}{底辺}$$
だったな。
今回の直角三角形では、
だから、
$$\tan A = \frac{3}{2}$$
となる。
したがって、
tanA = 3/2
だ。
よって、この例題の答えは、
$$\sin A = \frac{3}{\sqrt{13}}$$
$$\cos A = \frac{2}{\sqrt{13}}$$
$$\tan A = \frac{3}{2}$$
となる。
有理化して書くなら、
$$\sin A = \frac{3\sqrt{13}}{13}$$
$$\cos A = \frac{2\sqrt{13}}{13}$$
$$\tan A = \frac{3}{2}$$
だ。
三角比は、辺の長さそのものじゃねえ。辺と辺の比だ。だから分数で出てくるんだな。
三角比の問題では、図の向きが変わることがある。
たとえば、直角三角形が横向きだったり、上下が逆だったりすることもある。

だが、心配するな。
やることは同じだ。
角Aから見て、対辺・底辺・斜辺を見分ける
これだけだ。
三角比は、最初は記号が多くて難しく見える。
でも、基本はかなりシンプルだ。
直角三角形を見たら、まず角Aから見る。対辺、底辺、斜辺を見分ける。あとは割るだけだ。それじゃあな。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今日はsin・cos・tanを文字の形で覚えていくぞ。
高校数学Iで、いきなり出てくる謎の3兄弟がいる。
sin・cos・tan
だ。
読み方は、
だな。
sinは召喚獣じゃねえし、tanは日焼けじゃねえぞ。こいつらは三角比だ。
三角比では、次の公式を覚えることになる。
$$\sin A = \frac{対辺}{斜辺}$$
$$\cos A = \frac{底辺}{斜辺}$$
$$\tan A = \frac{対辺}{底辺}$$
……いや、多いな。
いきなり3つの分数を渡されると、
「どれが対辺で、どれが斜辺で、どれが底辺だっけ?」
となりやすい。
そこで今回は、
sin・cos・tanを文字の形で覚える方法
を紹介するぞ。
アルファベットの形を、直角三角形の辺に重ねて考えるだけでいい。
まずはsinからいこう。
sinは、
$$\sin A = \frac{対辺}{斜辺}$$
だったな。
ここで、sinの頭文字である
S
に注目する。
このSを、右に90度倒してみる。
すると、倒れたSの形が、直角三角形の
に重なるように見える。

つまり、Sを倒すと、
sinAで使う「対辺」と「斜辺」が見える
というわけだ。
sinのSは、斜辺と対辺にからみつくSだ。Sを倒して、使う辺を思い出せ。
だから、sinAは、
$$\sin A = \frac{対辺}{斜辺}$$
になる。
ここで大事なのは、分数の上下だ。
sinAは、
だ。
つまり、
sinA = 対辺 ÷ 斜辺
と覚える。
次はcosだ。
cosは、
$$\cos A = \frac{底辺}{斜辺}$$
だったな。
ここで、cosの頭文字である
C
に注目する。
Cの形を、直角三角形に重ねて考える。
すると、Cの開いている形が、
に対応しているように見える。

cosで使うのは、
斜辺と底辺
だ。
対辺は使わない。
cosのCは、斜辺と底辺をつかみにいくCだ。対辺には手を出さねえ。
だから、cosAは、
$$\cos A = \frac{底辺}{斜辺}$$
になる。
ここでも、分数の上下を確認しておこう。
cosAは、
だ。
つまり、
cosA = 底辺 ÷ 斜辺
と覚える。
最後はtanだ。
tanは、
$$\tan A = \frac{対辺}{底辺}$$
だったな。
ここで、tanの頭文字である
t
に注目する。そして、今回は筆記体のtの登場だ。

この形を直角三角形に重ねると、
に対応して見える。

tanで使うのは、
対辺と底辺
だ。
sinやcosでは斜辺が出てきた。
でも、tanでは斜辺を使わない。
tanは斜辺を使わねえ。tの縦と横だけ見れば、対辺と底辺が出てくるぞ。
だから、tanAは、
$$\tan A = \frac{対辺}{底辺}$$
になる。
tanAは、
だ。
つまり、
tanA = 対辺 ÷ 底辺
と覚える。
ここまでをまとめるぞ。
| 三角比 | 文字のイメージ | 使う辺 | 式 |
|---|---|---|---|
| sin A | Sを右に90度倒す | 対辺・斜辺 | 対辺 ÷ 斜辺 |
| cos A | Cを三角形に重ねる | 底辺・斜辺 | 底辺 ÷ 斜辺 |
| tan A | 筆記体tを重ねる | 対辺・底辺 | 対辺 ÷ 底辺 |
式でまとめると、
$$\sin A = \frac{対辺}{斜辺}$$
$$\cos A = \frac{底辺}{斜辺}$$
$$\tan A = \frac{対辺}{底辺}$$
だ。
sinはS、cosはC、tanはt。文字の形を三角形に重ねれば、どの辺を使うかが見えてくる。
それじゃあな!
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今日はtanの名前の由来を見ていくぞ。
人間界の高校数学 I で、sin、cosに続いて出てくるやつがいる。
tan
だ。
読み方は「タンジェント」。
日本語では、
正接(せいせつ)
という。
tanはタンタンメンのことじゃねえぞ。数学界では、直角三角形の辺の比だ。
高校数学では、
$$\tan A = \frac{対辺}{底辺}$$
と習う。
つまり、角Aに注目したとき、
向かい側の辺を、となりの辺で割ったもの
がtanAだ。

でも、ここで気になることがある。
なぜtanは、
正接
というのか。
今回は、このtanと正接の名前の由来を見ていくぞ。
まず、対応を確認しておこう。
| 記号 | 読み方 | 日本語名 |
|---|---|---|
| sin | サイン | 正弦 |
| cos | コサイン | 余弦 |
| tan | タンジェント | 正接 |
つまり、
$$\tan A$$
は、日本語でいうと、
角Aの正接
という意味になる。
正接。名前だけ聞くと、正しく接する何か、って感じだな。実はその感覚、わりと近い。
まずは、
tanA = 対辺 ÷ 底辺
と考えればいい。
そのうえで、名前の由来を見ていこう。
tanのもとの言葉は、
tangent
だ。
tangentには、
接線
という意味がある。
接線とは、円にちょうど1点で触れる直線のことだ。

円にベタッと刺さる線じゃねえ。1点だけで、スッと触れる線。それが接線だ。
円と直線が、ある1点でちょうど触れている。
このとき、その直線を
接線
という。
tanの名前は、この接線と深く関係している。
ここで、半径1の円を考えてみよう。
半径1の円の中心をOとする。
そして、中心Oから角Aの方向に線を引く。
その線を、円の右側にある接線まで伸ばす。
すると、接線上にある高さが出てくる。
この高さが、実は
tanA
になる。

tanは直角三角形だけのやつに見えるが、昔の姿を見ると、円の接線の上に立ってるんだ。
なぜなら、その直角三角形では、
になるからだ。
だから、
$$\tan A = \frac{対辺}{底辺}$$
であり、底辺が1なら、
$$\tan A = 対辺$$
になる。
この対辺が、接線上にできる長さなんだ。
日本語名の
正接
にも、「接」という漢字が入っている。
これはもちろん、
接線
の「接」と関係している。
つまり、正接とは、
接線に関係する三角比
ということだ。
日本語では tangent = 接線 の意味を反映して「正接」になったんだな。
sinは「弦」と関係していた。
cosは「余角の弦」と関係していた。
そしてtanは、
接線
と関係している。
正弦の「弦」、余弦の「弦」、正接の「接」。名前にちゃんと図形の記憶が残ってるんだな。
最後にまとめるぞ。
tanは、もともと
tangent
から来ている。
tangentには、
接線
という意味がある。
そして、日本語ではtanを
正接
という。
高校数学では、
$$\tan A = \frac{対辺}{底辺}$$
と習う。
でも、名前の由来から見ると、tanは
円の接線と関係する三角比
だ。
半径1の円で考えると、tanAは
接線上に現れる長さ
として見ることができる。
tanはタンタンメンじゃねえ。接線の上に立つ三角比だ。それじゃあな。
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。常連に、なっちまうな。
人間界の高校数学 I で、sinの次に出てくるやつがいる。
cos
だ。
読み方は「コサイン」。
日本語では、
余弦(よげん)
という。
ルパン三世に出てきそうな名前だな
高校数学では、
$$\cos A = \frac{底辺}{斜辺}$$
と習う。
つまり、角Aに注目したとき、
となりの辺を、斜辺で割ったもの
がcosAだ。

でも、ここで気になることがある。
なぜcosは、
余弦
というのか。
今回は、このcosと余弦の名前の由来を見ていくぞ。
まず、対応を確認しておこう。
| 記号 | 読み方 | 日本語名 |
|---|---|---|
| sin | サイン | 正弦 |
| cos | コサイン | 余弦 |
| tan | タンジェント | 正接 |
つまり、
$$\cos A$$
は、日本語でいうと、
角Aの余弦
という意味になる。
ただし「角Aの余弦」と言われても、最初はピンとこねえよな。名前がちょっと古文っぽい。
まずは、
cosA = 底辺 ÷ 斜辺
と考えればいい。
そのうえで、名前の由来を見ていこう。
cosの由来を知るには、まず
co
に注目するといい。
cosは、もともと
cosine
の略だ。
そして cosine は、
complementary sine
つまり、
余角のsin
という意味から来ている。
cosはざっくり言うと「余角側のsin」なんだ。
余角とは、
足すと90度になる角
のことだ。
たとえば、
となる。
つまり、角Aの余角は、
$$90^\circ – A$$
だ。

そして、cosには次の関係がある。
$$\cos A = \sin(90^\circ – A)$$
これは、
角Aのcosは、角Aの余角のsinと同じ
という意味だ。
cosAは、Aのとなりにいる余角くんから見たsinでもあるわけだ。
直角三角形ABCで考えてみよう。
角Cが直角で、角Aに注目するとする。
このとき、
$$\cos A = \frac{AC}{AB}$$
だ。
なぜなら、角Aから見た底辺がAC、斜辺がABだからだ。
では、もう一つの鋭角、角Bに注目してみよう。
直角三角形では、
$$A + B = 90^\circ$$
だから、
$$B = 90^\circ – A$$
になる。
つまり、角Bは角Aの余角だ。

ここで角Bのsinを考える。
角Bから見ると、ACは向かい側の辺、つまり対辺になる。
斜辺は同じくABだ。
だから、
$$\sin B = \frac{AC}{AB}$$
となる。
でも、
$$B = 90^\circ – A$$
だから、
$$\sin B = \sin(90^\circ – A)$$
だ。
つまり、
$$\cos A = \frac{AC}{AB}$$
であり、
$$\sin(90^\circ – A) = \frac{AC}{AB}$$
なので、
$$\cos A = \sin(90^\circ – A)$$
になる。

同じACという辺が、角Aから見ると底辺、角Bから見ると対辺になる。見る角度が変わると、辺の肩書きも変わるんだな。
sinは日本語で
正弦
という。
そしてcosは、
余角の正弦
と考えられる。
だから、
余弦
という名前になっている。
ここでいう「余」は、
余った
というより、
余角
の「余」だ。
つまり、余弦とはざっくり言うと、
余角側の正弦
ということだ。
余弦は「余りものの弦」じゃねえ。「余角の弦」だ。ここ、消し残すなよ。
英語のcosineも、意味はかなり近い。
cosineは、ラテン語の
complementi sinus
つまり、
余角のsine
という表現が縮まってできた言葉とされる。
この考え方は、次の式そのものだ。
$$\cos A = \sin(90^\circ – A)$$
つまり、cosという名前には最初から、
sinと余角の関係
が入っている。
cosは、sinの相棒だ。しかも「90度から見たsin」という、なかなか渋い相棒だな。
最後にまとめるぞ。
cosは、日本語で
余弦
という。
高校数学では、
$$\cos A = \frac{底辺}{斜辺}$$
と習う。
しかし、名前の由来から見ると、cosは
余角のsin
だ。
つまり、
$$\cos A = \sin(90^\circ – A)$$
という関係がある。
だから、
となる。
cosは呪文じゃねえ。余角から見たsinだ。それじゃあな。