中学数学では「2点を通る一次関数の求め方」、勉強してきたよな。
なんと、高校ではな、こいつをステップアップさせて、
3点を通る二次関数の放物線の求め方
を勉強していくぞ。
例えば次のような問題だ。
人間の世界は違い世知辛いな。だって、どんどん難しいことをやらせるんだからな。
今日はそんな世間の世知辛さに直面しているお前らのために、3点を通る二次関数の放物線の求め方を解説してやるぜ。
3点を通る二次関数の放物線の求め方
この問題の解き方は次の3ステップだ。
さっきの例題、解いていくぞ。
3点を二次関数の式に代入する
問題文に3つの座標の点、書いてあるだろ?
そいつらをすべて、二次関数の基本形$y=ax^2+bx +c$に代入するんだ。
すると、3つの式が得られるはずだ。
例題でやってみるぞ。
3つの座標の点は、
- $A(2,3)$
- $ B(5,-7)$
- $C(-1,9)$
だったよな?
こいつらをすべて$y=ax^2+bx +c$に代入すると、次の3つの式が得られるはず。
- $3=4a+2b+c$
- $-7=25a+5b+c$
- $9=a-b+c$
連立方程式を解く
さっき生み出した俺たちが生み出した3つの式を見てみろ。
- 3つの文字($a・b・c$)
- 3つの式
があるよな。
文字が3つ、3つの式。
そう、これは中学数学で倒したことがある連立方程式の3つのバージョンだ。
業界用語で「3元一次方程式」と呼んでいたこともついでに思い出してくれ。
この3つの連立方程式の解き方、復習しておこうか。
まず1つの文字を消去して、それから2つの文字で連立方程式にして、いつも通り解く、
っていう手順だった。
忘れちまったやつは復習しといてくれや。
さて。例題に戻るぞ。
例題で出てきた3つの文字の連立方程式はこうだ。
$\begin{cases}
\begin{aligned}
3 & = 4a + 2b + c & \quad (1) \\
-7 & = 25a + 5b + c & \quad (2) \\
9 & = a – b + c & \quad (3)
\end{aligned}
\end{cases}
$
これをさっき復習した解き方で解くぞ。
1つ目の式から3つ目の式を引いて$c$を消去!
$-6=3a+3b$
$a+b=-2$
ほいでふたたび、2つ目の式から3つ目の式を引いて$c$を消去!
$-16=24a+6b$
$12a+3b=-8$
で、新しくできた2つの$aとb$についての連立方程式を解くぞ!
$\begin{cases}
\begin{aligned}
a+b & = -2 & \quad (4) \\
12a+3b & = -8 & \quad (5) \\
\end{aligned}
\end{cases}
$
式(4)を3倍して式(5)から引くと・・・・
$9a=-2$
$a = -\frac{2}{9}$
になる!
で、$a = -\frac{2}{9}$を式(4)の$a+b=-2$に代入して$b$を求めるぞ。
$a+b=-2$
$-\frac{2}{9}+b=-2$
$ b=-2+\frac{2}{9}$
$ b=-\frac{16}{9}$
オッケー、あとは$c$だな。ここまでゲットした$aとb$を最初の式(3)の$9=a-b+c$に代入!
$9=a-b+c$
$9=-\frac{2}{9}-(-\frac{16}{9})+c$
$c=9+\frac{2}{9}-\frac{16}{9}$
次のように$abc$の値が得られたはずだ。
$c=\frac{67}{9}$
3つの文字を二次関数の式に当てはめる
ここまでくりゃ、ゴールは目前さ。
あとは、ゲットした3つの文字($a・b・c$)を二次関数に代入するだけだ。
連立方程式との格闘で息切れしちまってるかもしれねえが、この$abc$は$y=ax^2+bx +c$の$abc$、だったもんな。
ってことで、3つの文字($a・b・c$)を二次関数$y=ax^2+bx +c$に代入すると、次のようになる。
$y=ax^2+bx +c$
$y=-\frac{2}{9}x^2-\frac{16}{9}x +\frac{67}{9}$
これが3点$abc$を取る二次関数の放物線の式だ。
おつかれさん、ってやつだな。
こんな感じで、少々厄介だが、実際に使っていたのは中学数学で学んだことがある、3つの連立方程式の解き方だけだ。
これを機に、中学数学の復習をしておくのもアリだよな。
それじゃあな!