この前は原子を勉強したきた。
復習しておくと、原子とは、
物質を分解しまくってたどり着くこれ以上小さくできない粒子
だったね。
原子はイギリスのおじさんのドルトンさんが考えたアイディアだったことを思い出そう。
実はそのドルトンさんの原子の発表から8年後の1810年。
今度はイタリアのおじさんの「アボガドロ」さんが、
分子(ぶんし)
というアイディアを発表したんだ。
今日はこの「分子」とは何かをわかりやすく解説していくよ。
分子とは何か?
ズバリ言ってしまうと、分子とは、
いくつかの原子が組み合わさってできたグループ
なんだ。
アボガドロさんは、
「物質の中身は原子がバラバラに存在してるんじゃない!」
「いくつかの原子が集まった分子というグループを作って、そのグループごとにまとまって物質の中に原子たちが存在している」
と考えたんだ。
例えば「水」を考えてみよう。
水を電気分解すると「酸素」と「水素」に分かれる、と実験で確かめられた。
このことから、水は「酸素」と「水素」の原子で成り立っているんじゃないか、と思うよね。
これはドルトンさんの考えだ。
アボガドロさんの発表した「分子」というアイディアは一味違う。
バラバラに水素と酸素の原子が水の中に存在してるんじゃない。
- 水素の原子 2つ
- 酸素の原子 1つ
というグループごとにまとまって存在している、と考えたのさ。
この原子のグループを「分子」と呼んで、この分子が集まって水という物質を作っている、と。
現在の人間界ではこの分子というアイデアが認められているけど、アボガドロさんが発表した直後はそうでもなかったんだよ。
分子と原子との違いは?
分子を勉強すると、
分子と原子の違いがわからなくなって混乱している子もいるんじゃないかな。
もう一度復習してみよう。
原子は物質を構成するとても小さい粒子。
で、分子はその原子がいくつか組み合わさってできたグループなんだ。
だから、原子は分子の元なわけだね。分子よりも細かい物質の単位が原子。その原子が集まってできたグループの物質の単位が分子というんだ。
まだ原子と分子の違いがしっくりきていない君のために、学校のクラスで例えよう。
君が2年A組の生徒だったとする。
その2年A組というクラスを構成するのは一人ひとりの生徒だよね。
田中さん、高橋さん、鈴木さん・・・・がいるかもしれない。
一人一人が集まってできたのが2年A組だ。
原子と分子に例えると、この一人一人が原子に該当するんだね。
でも、1人1人でクラスを考えてみると、バラバラで分かりづらい!
いろんな生徒たちがいるクラス、っていうのはわかるけど、どうもを捉えづらい。
そこで担任の先生は考えた。
「そうだ、班というグループを導入しよう!」
と。
2年A組で「班」というグループをいくつか作ることで、便利になりやしないか。
給食当番、掃除係、日直・・・・といった日々の学園生活を送るための仕事を割り当てやすくなるじゃないか。
とりあえず、田中・高橋・鈴木を「1班」ということにしよう、と。
原子と分子の話でいうと、この先生が思いついた「班」というグループが「分子」に該当するものだよ。
どう?? 原子と分子の違いもしっくりきたかな。
物質を構成するのは原子ってことは間違いない。
だけど、分子(原子がいくつか集まったグループ)で物質を考えた方が説明しやすくなることが多い。
だから、科学の世界では原子だけでなく、分子というアイデアも使うんだ。
そんじゃねー