不等式とは何かわかったところで、いよいよ不等式を解いていくぞ。
高校数学 I で勉強する不等式の1つに、
一次不等式
ってものがある。これはマックスの次数が1の不等式だ。
例えば
があったとする。
式
だから、これは一次不等式なんだ。
ここではこの一次不等式の解き方を解説していくぞ。
一次不等式の解き方の3ステップ
一次不等式の解き方は次の3ステップだ。
文字以外の項を移項する
まずは移項から始めよう。
(文字)不等号 (文字以外)
となるよう、一次不等式を変形するんだ。
文字の項が文字以外の項と仲良くしてたら、そいつらを引き離さなきゃいけないんだ。
例えば、不等式の左側で「文字の項」と「数字の項」が一緒になっていたら、そいつはいけねえ。
すかさず数字の項を右側に移項するんだ。
もし、不等式の右側に文字の項がいたら、そいつを左側に持ってくりゃいい。
移項のやり方は方程式と同じだ。
つまり、逆サイドに項を運ぶ時は符号を逆転させればいいんだ。
プラスのやつを逆に運ぶならマイナスをつけるぞ。
なぜ移項が不等式でも使えるのか??
それは、不等式の性質の、
不等式の両辺に同じ数をたしたり引いたりしても、2つの数の大小関係は変わらない
を使っているからなんだ。
例題の
に戻るぞ。
左側に
- 文字の項
- 数字の項
が同居しちゃってるよな。これはまずい。
数字の項
文字の係数で両辺をわる
これで、
(文字)不等号 (文字以外)
という形に変化できた。
次は
さっきの例題を見てみる。
だから、不等式の両辺を
ここでの注意点は割る数の符号な。
割る数がマイナスだったら、不等号を逆にしなきゃいけないんだ。
例題ではなんという偶然か、
となる。
このように、不等式の左サイドを文字1つだけにできたらゴール。これが一次不等式の解なんだ。
かっこがついている一次不等式の解き方
基本的な一次不等式の解き方はマスターしたな。
でもな、たまーに、
かっこががついている一次不等式があるんだ。
例えば次のような問題。
かっこがいても動ずることなかれ。
分配法則でかっこを外してから、さっきのステップを踏むんだ。
試しにやってみるぞ。
次は分数を含む一次不等式の解き方に挑戦していこう。
それじゃな!