地震のP波とS波の違いって何??
こんにちは!この記事を書いているKenだよ。タンパク質、とりすぎたね。
中1理科では地震について勉強していくよね。ここまで、
を見てきたけど、今日はもう一歩踏み込んで、
P波とS波の違い
を勉強していこう。
P波とS波とは簡単に言ってしまうと、
地震が発生した時に生じる波の種類
のこと。
地震が発生したら「波」が生まれて、この「波」経由でぼくらは地震の揺れを感じることになるんだ。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps1.png)
そして、その地震の波には2種類あるってわけ。
それが、
- P波
- S波
ってことだ。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps2.png)
P波とは何者??
まずP波からみていこう。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps3.png)
P波のPとは「Primary(最初の)」と言う英単語の略だから、
最初に来る波
って意味があるんだ。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps6.png)
このP波の特徴は次の3つ。
1. 縦波である
P波は「縦波」。
縦波とは、
伝わる方向に振動する波のことだね。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps5.png)
ちょうどこの動画のように、バネのおもちゃを横に振動させてやると縦波が生じるわけ。
2. 速度が速い
伝わる速度はむちゃくちゃ速い。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps7.png)
3. 初期微動の原因になる
で、このP波と言うやつは当然ながら、進みながら地面を揺らしていくよ。
このP波が原因で引き起こされる揺れが「初期微動」なんだ。
初期微動とは復習すると、
地震の揺れのうち、最初に来る小さな振動のこと
だったね。
![初期微動 主要動 初期微動継続時間](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/shudo4-1024x543.png)
S波とは??
次はS波。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps4.png)
S波とは、
Secondary Wave(2番目に来る波)
の略で、P波の次(2番目)にやってくるからこういう名前がついているんだ。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps8.png)
S波の特徴は次の3つ。
1. 進行方向とは直角に振動する
進行方向と直角の方向に振動する「横波」として伝わるよ。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps9.png)
バネのおもちゃで横波を作るためにはバネ方向に垂直に引っ張って振動させる。
すると、このような横波が生じることになるんだ↓
2. 速度は遅い
S波は横波として伝わるからちょっと遅い。
![P波とS波 違い](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/ps10.png)
進行方向とは直角に振動しているから、速度が遅くなってしまうんだ。
3. 主要動を引き起こす
地震の揺れには、
- 初期微動
- 主要動
の2種類あったけど、このうちS波は「主要動」を引き起こすことになる。
![初期微動 主要動 初期微動継続時間](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/shudp5-1024x655.png)
S波は進行方向とは直角に揺れている波のこと。
当然、観測地点も直角に揺れることになるので大きな揺れを感じやすくなるね。
P波とS波の速度の差が初期微動継続時間を生み出す?
P波とS波の違いは大体わかったかな??
中でも大事なのが、
P波とS波の速度の違い
だね。
この2種類の波が伝わる速度が違うから、
震源からの距離によって2つの波が到達する時間差が大きくなるんだ。
つまり、
震源から離れるほど初期微動継続時間が大きくなるってことね。
![初期微動 主要動 初期微動継続時間](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/shudo6-1024x648.png)
これをどういうことか
うさぎとかめ
の昔話を使って説明しよう。
うさぎはカメよりも速いから、ここではウサギをP波、カメをS波に例えよう。
たとえば、うさぎが毎秒5mの速さで走れるとして、かめは毎秒1mの速さで歩けるとしよう。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/kameusagi.png)
同時にスタートして10m競争したとすると、それぞれのゴールまでの時間は、
- うさぎ:2秒
- カメ:10秒
になるね。
よって、この2種類の生物のゴールの時間差は8秒になる。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/kame.png)
今度はレースの距離を500mに伸ばしてみよう。
この時、ウサギとカメのゴールまでにかかった時間はそれぞれ、
- うさぎ:100秒
- カメ:500秒
になるから、両者のゴールの時間差は400秒ってことになる。
さっきの10m競争と比べると392秒も時間差が大きくなってるよね。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2018/01/usagi-1024x218.png)
進んだ距離が長ければ長いほど、ゴール地点に到達するまでの時間差が大きくなるんだ。
これはP波とS波も同じ。
速度の違いがあるから、同時にスタートしてもある地点に到達する時間は異なるよね。
スタート地点(震源)からゴール地点(観測地点)までの距離が長いほど、P波とS波の到達時間の差が大きくなるってわけね。
つまり、
震源から遠ければ遠いほど、初期微動継続時間が長くなるのさ。
まずはP波とS波の基本をマスターしたら、次は初期微動継続時間を求める問題にチャレンジしてみてね。
そんじゃねー
Ken