中学理科を勉強していると、
季節風(きせつふう)
が出てくるね。
どんな風かというと、
大陸と海の間を吹く風の一種
で、
季節によって風向きが変化するっていう特徴があるんだ。
いってしまえば、前回勉強した「海陸風」のスケールが大きいバージョン。
「海陸風」とは、
海と陸の間に生じる風の一種で、
昼と夜で風向きが違う
という特徴があったよね。
季節風にも同じような性質があって、それは、
「季節」によって風向きが変わること。
具体的にいうと、
「夏」と「冬」で風向きが違うのよ。
季節風の仕組み・メカニズム
季節風を「夏」と「冬」にわけて考えてみよう。
夏の季節風
夏は冬に比べて気温が高いから、大陸と海も両者とも温められる。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu1.png)
ただし、ここで注意してほしいのは
海を構成する「水」には、
温まりにくく冷めにくい性質があること。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kairi3.png)
海のほうが大陸よりも温まりにくいから、
夏は海よりも大陸の温度が高くなるんだ。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu2.png)
だから、大陸の空気温度は上昇。
膨張して密度が低くなって、低気圧になる傾向にあるよ。
だから、海上の空気に比べて、低気圧になるんだ。
そして、空気には
気圧の高いところから低いところへ流れる
という性質もあるから、夏の場合だと
気圧の高い「海」から気圧の低い「大陸」に向けて風が吹くんだ。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu3.png)
これが夏の季節風ね。
冬の季節風
続いては冬の季節風。
冬は寒くなるから大陸と海、両方冷えるよね。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu5.png)
でも、水には
冷めにくい
という性質があったから、冬は大陸よりも海があったかくなるんだ。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu6.png)
大陸よりも海の温度が高いから、海上の空気は膨張。
密度が低くなって「気圧が低下する現象」が起きるよ。
そして、空気には
気圧の高いところから低いところへ移動する
という性質があるから、
冬は大陸(気圧が高い)から、海側(気圧が低い)に風が流れるんだ。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu9.png)
これが冬の季節風だよ。
日本に吹く季節風はどんなもの?
じゃあ具体的に、日本にはどんな季節風が吹くんだろう?
日本の場合、
西に「ユーラシア大陸」という超巨大な大陸があって、東には「太平洋」という超巨大な海が広がっている。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu11-1024x601.png)
だから、日本には
ユーラシア大陸と太平洋の季節風
が吹くんだね。
日本に吹く季節風(夏)
まず夏を考えてみよう。
夏は大陸が海より温まりやすいから、ユーラシア大陸側の空気が低気圧になるね。
夏は「海」から「陸」へ空気が流れることになる。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu12-e1600923306933.png)
これが、日本の夏。
日本に吹く季節風(冬)
お次は冬の季節風。
今度は逆に、水の「冷めにくい」という性質から、
海が陸よりも温度が高くなるんだ。
海の空気が膨張して密度が低下し、気圧の高いユーラシア大陸側から太平洋側に空気が流れることになる。
![](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2020/09/kisetu13.png)
これが冬の季節風だ。
ってことで、日本には
- 暑い夏には太平洋側が低気圧になる
- 寒い冬にはユーラシア大陸側が低気圧になる
という特徴があるよ。
ユーラシア大陸と太平洋の気圧差によって、夏と冬で逆向きに季節風が吹くんだ。
天気のニュースを見る時に季節風を意識して聞いてみると、新しい発見があるかもしれないね。
そんじゃねー
Ken