上皿天秤(てんびん)の使い方がわからん!
こんにちは!この記事を書いてるKenだよ。水滴と戦ってるね。
中学理科の実験ではいろいろな実験器具を使っていく
中でも使い方が複雑でよくわからないのが、
上皿天秤(うわざらてんびん)
という道具だ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo145.png)
「電子てんびん」っていう便利な道具があるのにもかかわらず、古典的な実験器具を使わないといけないんだよ!?
ってキレそうになる気持ちはわかる。
だけど、コツさえつかんでしまえば、上皿天秤(てんびん)の使い方も簡単。
やっていることは、電子天秤と変わらない
ということに気づけるはずなんだ。
ってことで、今日はこの上皿天秤の使い方をわかりやすく解説していくよ。
上皿天秤(てんびん)の基本的な使い方
上皿天秤とは、簡単にいうと、
「あるもの」の質量をはかる道具のこと。
ひとつの皿のうえに、質量をはかりたいものを置いて、
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo1.png)
もう一個の皿には「分銅」という重りを置いていくんだ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo2.png)
そして、上皿天秤(てんびん)のメモリの針がちょうど真ん中に来たとき。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo5.png)
左右の皿に置いた2つのものの質量は等しいってことになるよ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo4.png)
以上、ざっくり上皿てんびんの使い方を開設したけど、もうちょっと詳しく見ていこうか。
この上皿天秤の使い方には次の2つがあるんだ。
- 質量が不明のものの質量をはかりたいとき
- ある質量のものを取り出したいとき
上皿てんびんの使い方1:あるものの質量をはかりたいとき
まず一つ目の上皿てんびんの使い方。
それは、
ある物体・物質の質量をはかりたいときの使い方だ。
たとえば、この消しゴムの質量をはかりたいときとかね。
![電子天秤 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/keshi.png)
消しゴムケースにも本体にも重さが書いてない。
こういう時は、上皿てんびんを使って質量を測ってみるのが一番だ。
Step1. 上皿てんびんを水平な場所に
まず一つ目にやることは、上皿てんびんを水平な場所におくことね。
![メスシリンダー 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/mes3.png)
理科の机とかでいいね。
Step2. 針のフレをチェック
次は、左右の皿に何ものせてないときに釣り合ってるのか確認していくよ。
具体的に何をすればいいのかというと、上皿てんびんのメモリのフレが左右等しくふれているかチェックすればいいんだ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo15.png)
もし、針のフレが左右等しくない場合は、上皿てんびんについてる調整ネジで調整していくよ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo16-1024x307.png)
このネジは何をしているかというと、
上皿てんびんの腕の左右の長さを微調整してくれているんだ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo17.png)
腕の長さをずらしてあげることで、左右の釣り合いを調整できるんだね。
これは「やじろべえ」を考えるとわかりやすい。
市販のやじろべえは左右の重りは同じ重さだから、腕の左右の長さは等しいと釣り合うはず。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo18.png)
だがしかし、手作りしたやじろべえがもし、ちょっとしたミスで右のほうが重くなってしまったらどうする??
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo19.png)
そう。
そうだよ。
右の腕を短くすれば、やじろべえは釣り合うはずなんだ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo20.png)
上皿てんびんでも同じことをやっているわけ。
調節ねじを回すことで、左右の腕の長さを微調整してるんだ。
何ものせてない状態で天秤が釣り合えば準備完了だ。
Step3. 重さをはかりたいものをおく
いよいよ上皿てんびんにものを置いていくよ。
まずは、質量をはかりたいものを置くんだ。今回の例でいうと、消しゴムだね。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo1.png)
Step4. ものよりちょっと重そうな分銅をおく
次は、分銅だ。
分銅を上皿てんびんの逆側の皿の上に置いてあげよう。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo7.png)
ここでポイントなのは、
はかりたいものより少し重たそうな分銅をおくんだ。
なぜなら、重たい分銅から試すことで、分銅をおく回数を減らすことができるからね。
Step5. 釣り合うまで分銅を変えまくる
さて、ちょっと重そうな分銅を置いてみたかな??
このとき、多分、おそらく、次の3つのパターンの結果にわかれると思うんだよね。
- 釣り合ってしまった
- 分銅の方が重い
- 分銅の方が軽い
最初の分銅で釣り合ってしまった
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo8.png)
いきなり適当に選んだ分銅で上皿てんびんが釣り合っただって!?
そんな時もありだ。
勘が優れているってことにしておこう。
この時、既に上皿てんびんが釣り合ってしまっているので、
消しゴムの質量は最初に載せた分銅の質量に等しいってことになる。
分銅が15gのものだったら、消しゴムも15gってわけ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo9.png)
最初の分銅の方が重い
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo7.png)
狙い通り、消しゴムより重い分銅を置けた!
そんな時は、分銅を1段階軽いものにチェンジだ。
そして、分銅の方が軽くなる重さを見極めるんだ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo10.png)
分銅の方が軽くなったら、今度はその分銅に加えて、もう一つ小さい分銅を足してみる。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo11.png)
って感じで、じわじわと上皿てんびんが釣り合うまで小さな分銅たちを付け加え続けてみよう。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo12.png)
もし、21.4g分の分銅を置いて、上皿てんびんが釣り合った場合は、
消しゴムの重さは21.4g ってわけ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo13.png)
最初の分銅の方が軽い
最後のパターンは、最初に載せた分銅の方が軽かった場合だ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo10.png)
ちょっと勘が外れちゃったね。
この場合、まず、消しゴムよりも重い分銅を見つけることに専念しよう。
なぜ、軽い分銅を細かく足していっちゃダメなのかというと、終わりが見えないからだ。
消しゴムが何gよりは軽いっていうことがわかっていないと、分銅を足しまくって地道に果てしなく釣り合うことを目指すことになっちゃう。
これはつらい。
だから、まずはぐっとこらえて、
分銅の方が重くなる、分銅の重さを探してみるんだ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo7.png)
もし、見つかったら、さっき紹介した「最初の分銅の方が重いパターン」の通りにやってみよう。
分銅を小さいものにして、さらに小さい分銅を付け足したり、引いたりすればオッケー。
以上があるものの質量をはかりたいときの上皿天秤の使い方だ。
しっくりきたかな??
上皿てんびんの使い方2:ある重さの物質を取り出したいとき
二つ目の上皿てんびんの使い方は、
物質をある重さだけ取り出したいパターンだね。
たとえば、実験で使う薬品を必要なグラム数取り出したいときなんかに使うね。
今日は、砂糖水を作るために、5.8g正確に取り出したいときのシチュエーションを想定してみよう。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo14.png)
Step1. 水平な場所に置く
まずは、上皿てんびんを水平な場所にセッツ!
![メスシリンダー 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/mes3.png)
Step2. メモリのフレをチェック
メモリが左右に等しく触れているかチェック!
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo15.png)
触れてなかったら、調節ねじを回して腕の長さを微調整して合わせてみて。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo16-1024x307.png)
Step3. 薬包紙を両方の皿に置く
次は、薬品をさらに置くために敷くシートの、
薬包紙
を上皿てんびんにセッティングしていくよ。
ここでの注意点は、薬包紙は左右両方の皿の上に置くということ。
できれば、薬品側だけにおきたいんだけどね。
片側だけに薬包紙を置くと、上皿てんびんが傾いちゃうんだ。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo21.png)
なぜなら、薬包紙にも質量があるからね。
だから、ここは平等に左右の皿に同じ薬包紙を置いてあげるんだ。
上皿てんびんを釣り合わせるためにね。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo22.png)
Step4. 取り出したい質量の分銅をおく
次はいよいよ分銅の出番だ。
薬品を取り出したい質量の分だけ、分銅を片側の皿の上に置いてみよう。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo23.png)
今回の砂糖の場合、5.8g取り出したかったから、5.8g分の分銅を置けばいいのさ。
Step5. 薬品を少しずつ
あとは、少しずつ物質を皿に置いていくだけ。
ヨット、
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo24.png)
セット、
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo25.png)
ホット、
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo26.png)
はい、釣り合った〜〜
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo27-1024x356.png)
ここで終了。
無事に、5.8g 分の砂糖が取り出せたことになるね。
あとは、煮るなり焼くなり砂糖を好きにしてくれ。
上皿てんびんを使うときの注意点
ここまでが上皿てんびんの使い方。
だいたい、水平な場所にセットして、
![メスシリンダー 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/mes3.png)
左右が釣り合うように腕の長さ調整して、
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo15.png)
分銅を釣り合うまで変えまくればよかったね。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo5.png)
やったね!
これで上皿てんびんマスターだ!
・・・・・・って言いたいところだけど、1つだけ注意点があるんだ。
それは、
左右のどっちに分銅か物質をおくかって問題だ。
別にどっちでもいいんだけど、一般的には、
利き手側に、操作するものを置いてるね。
たとえば、使い方の1つ目の「ある物質の重さをはかる」場合だったら、
分銅を入れたり出したりしてるよね??
だから、分銅は利き手側の皿におく。
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo29.png)
その方が操作しやすいからね。右利きだったら右の皿、左利きだったら左の皿だ。
逆に、2つ目の使い方の薬品編では、
薬品などの物質を付け足したりして操作してたよね?
![上皿てんびん 使い方](https://text.tomo.school/wp-content/uploads/2017/06/hundo28.png)
この場合は、薬品を利き手側に置いた方が作業がしやすい。
上皿てんびんを使うときに、
「どっちにどれを置くんだっけ!?汗」
ってなったら、自分の本能に従うのが一番。
皿の上に置いたり、取り出したりする物体が利き手側にあった方が作業しやすいでしょ!
こんな感じで、上皿てんびんの使い方終わり!
しっかりマスターして実験でヒーローになろう。
じゃあね!
Ken