真空放電・陰極線とは・・・?
こんにちは!この記事を書いているKenだよ。年金、だね。
中学理科で「電気の分野」を勉強していると、
- 陰極線
- 真空放電管
とか、できれば関わりたくない用語が出てくるよね。
実は僕自身、めんどくさいからスキップしてたんだ。
だって、こんなの絶対やっかいじゃん?
しかし、熱烈な読者から「陰極線を解説してほしい」という要望があったのでまとめてみたよ。
【復習】放電とは何か?
「陰極線」とか「真空放電」とか勉強する前に、
「放電」とは何かを復習しよう。
静電気で見たけど、放電とはズバリ、
何もない空間に電気が流れること
だ。
回路がないのに電気が流れるなんて超不思議。
放電の身近な例は「雷」。
雲と地面の間には空気しかないよね?
でも、ある一定の条件を満たすと「雲」にたまっていたマイナス電気が地面に移動するんだ。
これが雷の正体で、雷は一種の放電現象だ。
「真空放電」とは何か?
じつはこの「放電」は、
「空気がない状態」で起こりやすいんだ。
例えば、左にマイナス電極、右にプラス電極があったとしよう。
その中央に「何もない空間」がある。
この時、真ん中の空間を「空気がない状態」、つまり「真空状態」にしてあげると、放電が一番起こりやすいんだ。
だから、放電の実験をする時は電極の間に「真空状態」を作り出すわけさ。
こんな感じで、
わざと真空状態を作って放電を起こりやすくした管のこと
を「真空放電管」と呼んでいるよ。
なぜ真空状態だと放電が起きやすいのか??
それは、空気が「絶縁体」で電気が通るのを邪魔しちゃうからだね。
真空状態で空気を0にすると、邪魔者がいなくなるから電気が通りやすくなるわけだ。
放電には向きがあるのか?
「電気の流れ」には向きがあるんだろうか??
これを確かめるために放電状態を作って、
プラス電極の前に「十字架」を置いてみた。
すると、プラス電極の前に十字架の影ができちゃった。
ということはだよ?
放電による電気の流れは
マイナスからプラスへの向きがある
ってことになるね。
もし、逆にプラスからマイナスだったら、マイナスの電極側に影ができるはずだからさ。
何が流れているのか?
それじゃあ一体何が流れているんだろう??
その正体を確かめるために、マイナスとプラスの電極の間に「蛍光板」を入れてみる。
すると、
色がついた「電気の流れ」が見えてきたんだ。
蛍光板が電極の間で筋状に光っているのね。
さらに、真空放電管の上下に「プラスとマイナスの電極」をつけてみた。
上にプラス、下にマイナスの電極さ。
すると、電気の流れは上側の「プラス電極」に引き寄せられるように曲がっちまった。
つまり、プラスに引き寄せられて、マイナスとはしりぞけ合っていることになるね。
したがって、この「電気の流れ」の正体は
マイナスの電気を帯びているもの
と予測できるんだ。
なぜなら、「電気の力」には、
同じ符号の電気はしりぞけあって、違う符号の電気は引き合う
という性質があるからだね。
それじゃあ陰極線とは??
このように真空放電管の実験を通して、
- 流れる方向は「マイナスからプラスへ」
- 「マイナスの電気を帯びたもの」が流れている
とわかったんだ。
ただ、「真空放電管を流れているもの」をなんて呼べばいいんだろうね??
1876年に「オイゲン・ゴルトシュタイン」って人がこれを「陰極線(Kathodenstrahlen)」と名付けた。
マイナス(陰)の電極の性質を持った線
とすれば覚えやすいかな。
そして、陰極線の発見から21年後の1897年。
イギリスのトムソンって人が、
陰極線は「マイナスの電気を帯びた小さな粒の流れである」
と発見したんだ。
この「マイナスの電気を帯びた小さな粒」がのちに「電子」と呼ばれることになって、その「電子」の流れが「電流の正体」だったんだ。
ということで、「真空放電」とか「陰極線」とか難しい用語が出てくるけど、
「電流の正体を発見した経緯」を知るために重要な用語だよ。
ぜひテスト前にも復習してみてね。
そんじゃねー
Ken
【参考記事】