正弦定理の証明をわかりやすく解説|a/sinA = 2R が成り立つ理由
妖練習 高校数学I 因数分解 スーパードリル 777
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今回は正弦定理の証明をやるぞ。なぜ a/sinA = 2R になるのか、外接円を使って見ていこう。
高校数学Iの三角比では、正弦定理という公式が出てくる。
$$
\frac{a}{\sin A}
=
\frac{b}{\sin B}
=
\frac{c}{\sin C}
=
2R
$$
この公式を見ると、
「なぜ辺をsinで割ると、外接円の直径になるの?」
と思うかもしれない。
今回は、その中でもまず、
$$
\frac{a}{\sin A}=2R
$$
を証明する。
これが示せれば、
$$
\frac{b}{\sin B}=2R
$$
$$
\frac{c}{\sin C}=2R
$$
も同じように示せる。
正弦定理は、外接円を見ると正体が見えてくる。ポイントは、半径Rではなく直径2Rが出てくることだ。
正弦定理で証明したいこと
三角形ABCを考える。
角Aの向かい側の辺を
$$
a
$$
とする。
つまり、
$$
a=BC
$$
である。
また、三角形ABCの外接円の半径を
$$
R
$$
とする。

正弦定理で示したいのは、
$$
\frac{a}{\sin A}=2R
$$
である。
これは、両辺に
$$
\sin A
$$
をかけると、
$$
a=2R\sin A
$$
と同じ意味になる。
つまり、証明では、
$$
a=2R\sin A
$$
を示せばよいな。
a/sinA=2R を直接見ると少し重い。だから a=2RsinA に直して考えると見やすいぞ。
Aが鋭角の場合
まず、角Aが鋭角の場合を考える。
三角形ABCの外接円をかく。
そして、点Cを通る直径を引き、その反対側の点を
$$
D
$$
とする。
つまり、
$$
CD
$$
は外接円の直径である。
外接円の半径は
$$
R
$$
なので、直径
$$
CD
$$
の長さは、
$$
2R
$$
である。
ここで、点B、点C、点Dを結んだ三角形
$$
\triangle BCD
$$
に注目する。

角Aと角Dは等しい
角Aは、
$$
\angle BAC
$$
である。
角Dは、
$$
\angle BDC
$$
である。
この2つの角は、どちらも同じ弧
$$
BC
$$
に対する円周角である。
したがって、円周角の定理より、
$$
\angle A=\angle D
$$
となる。
つまり、
$$
A=D
$$
と考えてよい。
三角形BCDは直角三角形になる
次に、
$$
CD
$$
は外接円の直径である。
直径に対する円周角は直角になるので、
$$
\angle CBD=90^\circ
$$
である。
したがって、
$$
\triangle BCD
$$
は直角三角形になる。

この直角三角形で、角Dに注目する。
斜辺は直径
$$
CD
$$
なので、
$$
CD=2R
$$
である。
また、角Dの向かい側の辺は
$$
BC
$$
である。
つまり、
$$
BC=a
$$
である。
したがって、三角比の定義より、
$$
\sin D=\frac{a}{2R}
$$
となる。
これを変形すると、
$$
a=2R\sin D
$$
である。
ところが、
$$
D=A
$$
だったので、
$$
\sin D=\sin A
$$
である。
よって、
$$
a=2R\sin A
$$
が成り立つ。
したがって、
$$
\frac{a}{\sin A}=2R
$$
である。
直径を引くと直角三角形ができる。そこで sin を使うと、a=2RsinA が出てくるんだ。
Aが直角の場合
次に、角Aが直角の場合を考える。
角Aが
$$
90^\circ
$$
のとき、辺
$$
BC
$$
は外接円の直径になる。

つまり、
$$
a=BC=2R
$$
である。
また、
$$
\sin90^\circ=1
$$
なので、
$$
2R\sin A
=
2R\sin90^\circ
=
2R
$$
となる。
したがって、
$$
a=2R
$$
であり、
$$
2R\sin A=2R
$$
なので、
$$
a=2R\sin A
$$
が成り立つ。
よって、
$$
\frac{a}{\sin A}=2R
$$
である。
Aが直角なら、向かい側の辺aはそのまま外接円の直径になる。だから a=2R だ。
Aが鈍角の場合
最後に、角Aが鈍角の場合を考える。
この場合も、点Cを通る直径
$$
CD
$$
を引く。
すると、
$$
CD=2R
$$
である。
また、直径に対する円周角は直角なので、
$$
\angle CBD=90^\circ
$$
となる。
したがって、
$$
\triangle BCD
$$
は直角三角形である。

ここで、四角形
$$
ABDC
$$
に注目する。
4点A、B、D、Cは同じ円周上にあるので、
$$
ABDC
$$
は円に内接する四角形である。
円に内接する四角形では、向かい合う角の和が
$$
180^\circ
$$
になる。
したがって、
$$
\angle A+\angle D=180^\circ
$$
である。
つまり、
$$
\angle D=180^\circ-\angle A
$$
となる。

一方、直角三角形
$$
BCD
$$
で角Dに注目すると、
$$
\sin D=\frac{a}{2R}
$$
である。
したがって、
$$
a=2R\sin D
$$
となる。
ここで、
$$
\angle D=180^\circ-\angle A
$$
なので、
$$
a=2R\sin(180^\circ-A)
$$
となる。
さらに、三角比の公式
$$
\sin(180^\circ-A)=\sin A
$$
より、
$$
a=2R\sin A
$$
が成り立つ。
したがって、
$$
\frac{a}{\sin A}=2R
$$
である。
Aが鈍角のときは、Dが180°−Aになる。そこで sin(180°−A)=sinA を使うのがポイントだ。
まとめ
今回は、正弦定理の証明を確認した。
証明のゴールは、
$$
\frac{a}{\sin A}=2R
$$
を示すことだった。
これは、
$$
a=2R\sin A
$$
を示すことと同じである。
角Aが鋭角、直角、鈍角のどの場合でも、
$$
a=2R\sin A
$$
が成り立つことが言える。
したがって、
$$
\frac{a}{\sin A}=2R
$$
であるってわけだな。
外接円の直径を引く。直角三角形を作る。sinで辺aを表す。これが正弦定理の証明の流れだ。
それじゃあな。
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