左近衛府の意味とは?平安時代の宮中警護を担った武官の役所をわかりやすく解説
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古典や『源氏物語』を読んでおりますと、朝廷の官職や役所の名前がたくさん出てまいります。
左大臣、右大臣、中将、少将、大将。
そうした武官系の官職と深く関わる役所のひとつが、
左近衛府
でございます。
左近衛府(さこんえふ)とは??
左近衛府とは、平安時代の朝廷に置かれた、宮中警護を担当する武官系の役所でございます。
簡単に申しますと、天皇の近くを守る左側の警護組織です。

「近衛」とは、天皇の近くを守るという意味です。
そこに「左」がついておりますので、左近衛府は、左右に分かれた近衛府のうち、左側の組織ということになります。
平安時代の朝廷では、儀式や行列、宮中の警護に関わる武官系の役所が大切な役割を持っておりました。
左近衛府は、その中でも格式ある近衛府の一つなのでございます。
近衛府は天皇の身辺や宮中を守るための武官系組織です。
左近衛府は、その近衛府のうち左側に置かれた組織なのでございます。
近衛府とは何か??
左近衛府を理解するには、まず近衛府という言葉を押さえるとよろしいです。
近衛府とは、天皇の身辺や宮中を守る武官系の役所でございます。
近くを守るから近衛
近衛は、文字のとおりに見ると意味がわかりやすいです。
- 近:近く。
- 衛:守る。
つまり近衛とは、近くで守るということです。
誰の近くを守るのかと申しますと、もちろん天皇や宮中でございます。
近衛府は、朝廷の中心に近い場所を守る役所として考えるとよろしいです。
宮中警護の武官系組織
近衛府は、文書や行政を扱う文官の役所ではなく、武官系の役所でございます。
宮中の警護、儀式の場の守り、行列や警備に関わる役割を持ちました。
ただし、現代の警察や軍隊とそのまま同じではございません。
平安貴族社会の中では、警護の役目を担いながら、儀式や装束、身分の格式も強く関わる役所だったのでございます。
左右に分かれていた
近衛府には、左右がございました。
- 左近衛府:さこんえふ。
- 右近衛府:うこんえふ。
このように、宮中の組織では「左」と「右」に分かれることがよくございます。
左大臣・右大臣、左大将・右大将のように、古典には左右のつく官職がたくさん出てまいりますわね。
左近衛府も、そのような左右に分かれた朝廷組織のひとつです。
左近衛府と右近衛府の違い
近衛府には左近衛府と右近衛府がございます。
どちらも宮中警護に関わる役所ですが、左と右に分かれております。
左近衛府
左近衛府は、近衛府のうち左側の組織です。
天皇や宮中の警護に関わる武官系の役所で、そこには大将・中将・少将などの官職が置かれました。
古典で左近衛府と出てきたら、宮中を守る左側のエリート警護組織として読むとよろしいです。
右近衛府
右近衛府は、近衛府のうち右側の組織です。
こちらも宮中警護に関わる武官系の役所でございます。
左近衛府と右近衛府は、左右で対になって宮中警護の体制を作っていたと考えるとわかりやすいですわ。
左のほうが上位とされることが多い
平安時代の朝廷では、一般に「左」が「右」より上位とされることが多くございました。
左大臣が右大臣より上位であるように、左右の序列を考えるときには、左のほうが重く見られることがあります。
ただし、左近衛府と右近衛府はどちらも重要な役所です。
古典で読むときには、まず「どちらも宮中警護の近衛府であり、そのうち左側が左近衛府」と押さえれば十分でございます。
左近衛府の官職
左近衛府には、大将・中将・少将などの官職がございます。
古典では、人物がこうした官職名で呼ばれることも多いため、左近衛府を知っておくと人物の立場が見えやすくなります。
左近衛大将
左近衛大将は、左近衛府の上位の官職です。
大将という名のとおり、近衛府の中でも高い立場にある武官系の役職でございます。
左近衛大将と出てきたら、宮中警護に関わるかなり格式ある武官エリートとして読むとよろしいです。
左近衛中将
左近衛中将は、左近衛府に属する中将です。
中将は、大将の下、少将の上にあたる武官系の官職でございます。
以前見た「中将」も、この近衛府と関わる官職として出てくることがあります。
つまり左近衛中将は、左近衛府に属する、宮中警護系の中堅から上位にあたる武官エリートと考えるとわかりやすいです。
左近衛少将
左近衛少将は、左近衛府に属する少将です。
少将は、中将より下にあたりますが、それでも近衛府の官職である以上、宮中に関わる格式ある武官です。
序列としては、次のように考えるとわかりやすいです。
左近衛大将
↓
左近衛中将
↓
左近衛少将
この順番を押さえておくと、『源氏物語』などで人物の肩書きが出てきたときに、身分や立場をつかみやすくなりますわ。
左近衛府はどんな仕事をしたのか
左近衛府の仕事は、天皇の身辺や宮中を守ることです。
ただし、ただ門を守るだけではございません。
宮中の儀式や行列にも関わり、朝廷の格式を支える役割を持っておりました。
天皇の身辺を守る
近衛府の中心的な役目は、天皇の近くを守ることです。
そのため、左近衛府は朝廷の中でも中心に近い警護組織であったと考えられます。
天皇の身辺に関わる役所ですから、ただ武力があればよいというものではございません。
身分、格式、儀式での立ち居振る舞いも大切だったのです。
宮中の警護をする
左近衛府は、宮中の警護にも関わります。
宮中では、儀式、宴、節会、年中行事など、多くの行事が行われます。
そのような場を安全に保ち、秩序を整えることも、近衛府の大切な役割でございました。
平安時代の宮中は、美しい装束や和歌、管弦だけでできているわけではございません。
その華やかな世界を保つためには、守る役目を持つ人々も必要だったのでございます。
儀式や行列にも関わる
近衛府の武官たちは、儀式や行列の場にも関わりました。
朝廷の行事では、誰がどこに立つのか、どのような装束を着るのか、どのような順番で進むのかが大切です。
左近衛府の官人たちは、警護の役割を持ちながら、同時に儀式の見た目や格式を作る存在でもありました。
つまり、左近衛府は宮中を守るだけでなく、宮中の儀式を美しく、秩序あるものにする役目も担っていたのですわ。
左近衛府はパワー系だが雅でもある
左近衛府は、武官系の役所でございます。
そのため、文書を扱う役所というより、どちらかといえばパワー系の組織です。
けれども、平安時代の近衛府は、単なる武闘派集団ではございません。
武官系の役所
左近衛府は、武官系の役所です。
中将や少将、大将といった官職も、武官に関わる肩書きでございます。
ですから、左近衛府と聞いたら、まずは宮中警護、武官、守る役目を思い浮かべるとよろしいです。
ただの警備員ではない
しかし、左近衛府の官人を現代の警備員と同じように考えると、少し違います。
平安貴族社会の近衛府は、宮中に出入りし、儀式にも関わる格式ある武官組織です。
装束、身分、立ち居振る舞い、儀式での見え方も重要でした。
つまり、守る力と、宮中にふさわしい雅さの両方が必要だったのでございます。
武と雅が重なる場所
左近衛府は、武と雅が重なる場所です。
天皇のそばを守る武官でありながら、宮中の儀式にも溶け込む存在。
強さだけでなく、身分や見栄えも求められる官職。
これが、平安時代の近衛府系の面白いところでございます。
古典で左近衛府が出てきたら、ただの警備組織ではなく、宮中の華やかさと警護の役割が重なったエリート組織として読むとよろしいですわ。
源氏物語で左近衛府が出てきたら
『源氏物語』で左近衛府や左近衛中将、左近衛大将などが出てきたら、その人物の官職や立場を示す重要な手がかりとして読むとよろしいです。
官職名は、ただの肩書きではございません。
人物の身分、朝廷内での位置、役割、年齢や華やかさまで感じさせる情報なのでございます。
宮中警護系の人物として読む
左近衛府に関わる官職が出てきたら、まず宮中警護に関わる武官系の人物として読みます。
その人は、朝廷の中心に近いところに出入りする立場です。
つまり、政治や宮中の人間関係とも近い場所にいる人物と考えられます。
若く華やかな貴族男子の肩書きにもなる
近衛中将や近衛少将は、物語の中で若く華やかな貴族男子の肩書きとしても読めます。
武官系の凛々しさがあり、宮中に近い格式もある。
そのため、近衛府系の官職は、人物を魅力的に見せる肩書きにもなります。
『源氏物語』で中将や少将が出てきたら、ただ役職を確認するだけでなく、その人物が持つ華やかさや身分感も意識するとよろしいです。
官職名はキャラ情報である
古典では、人物が本名ではなく官職名で呼ばれることがよくございます。
たとえば「中将」「少将」「大将」といった呼び名は、その人の立場を示す重要な情報です。
現代でいえば、「部長」「先生」「大臣」のように、肩書きで人物を呼んでいる感覚に近いです。
つまり、左近衛府に関わる官職名は、その人物のキャラクター情報なのでございますわ。
左近衛府を現代風にたとえると
左近衛府を現代風にたとえるなら、宮中警護を担当するエリート部隊でございます。
ただし、現代の警察や自衛隊、皇宮警察と完全に同じものではございません。
平安時代の朝廷制度の中にある、武官系の役所として考えることが大切です。
- 宮中警護のエリート組織。
- 天皇の近くを守る武官系部署。
- 儀式にも出る格式あるガード部門。
- 武と雅が重なる宮中警備チーム。
このように考えると、左近衛府の意味がつかみやすくなります。
皇宮警察の昔版に近い?
かなり現代風に申しますと、左近衛府は皇宮警察の昔版のように感じられるかもしれません。
天皇や宮中を守るという点では、たしかにイメージは近いです。
ただし、左近衛府は律令制の官職や貴族社会の中にある役所であり、現代の制度とは別物でございます。
ですから、「天皇の近くを守る格式ある警護組織」というイメージだけ借りるとよろしいですわ。
ワンピースでいう海軍本部のエリート部隊?
さらにくだけてたとえるなら、近衛府は、物語世界におけるエリート警備部門のような存在です。
以前、中将を『ワンピース』の海軍中将と比べましたわね。
同じように、左近衛府も「宮中を守る上位組織」と考えると、階級感がつかみやすくなります。
ただし、平安時代の左近衛府は、戦闘だけの組織ではございません。
宮中の儀式、装束、身分、雅なふるまいも含めた、たいへん平安らしい武官組織なのでございます。
まとめ:左近衛府の意味を整理
最後に、左近衛府の意味を整理しておきましょう。
ポイント
- 左近衛府は「さこんえふ」と読む。
- 近衛府は、天皇の近くや宮中を守る武官系の役所。
- 左近衛府は、左右に分かれた近衛府のうち左側の組織。
- 右近衛府と対になる。
- 左近衛大将・左近衛中将・左近衛少将などの官職がある。
- 宮中警護や儀式、行列に関わる。
- 現代風には、宮中警護のエリート部門に近い。
- 『源氏物語』では、武官系の華やかな貴族男子の肩書きとしても重要。
一言でいうと
左近衛府とは、平安時代の朝廷で、天皇や宮中を守った左側の近衛府でございます。
古典で出てきたら、宮中警護に関わる武官系のエリート組織として読むとよろしいですわ。
妖練習 中学理科 密度の計算 スーパードリル 700