三角比の相互関係の証明 その1|tan = sin / cos
妖練習 連立方程式 スーパードリル 500
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今回は、三角比の公式の正体を明かしていくぞ。
高校数学Iの三角比では、次の公式が出てくる。
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
この公式を見ると、
「また覚える公式が増えた……」
と思うかもしれない。
しかし、この公式は丸暗記するものではない。
実は、
三角比の定義からそのまま作れる式
なのだ。
tanA = sinA / cosA は、新しいルールじゃない。sin、cos、tanの定義を整理すると、自然に出てくる式なんだ。
この記事では、
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
がなぜ成り立つのかを、直角三角形を使ってわかりやすく解説する。
直角三角形で考える
直角三角形ABCを考える。

角Aに注目しよう。
このとき、辺の長さを次のようにおく。
- 斜辺:c
- 角Aの対辺:a
- 角Aの隣辺:b
三角比の定義より、
$$
\sin A = \frac{a}{c}
$$
$$
\cos A = \frac{b}{c}
$$
$$
\tan A = \frac{a}{b}
$$
となる。
ここで大事なのは、それぞれの意味だ。
- sinA は「高さ ÷ 斜辺」
- cosA は「横 ÷ 斜辺」
- tanA は「高さ ÷ 横」
つまり、sinとcosにはどちらも「斜辺」が出てくる。
sinもcosも、斜辺で割っている。ここがポイントだぞ。
sinA を cosA で割ってみる
では、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
$$
を計算してみよう。
三角比の定義より、
$$
\sin A = \frac{a}{c}
$$
$$
\cos A = \frac{b}{c}
$$
だから、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
=
\frac{\frac{a}{c}}{\frac{b}{c}}
$$
となる。
分数の割り算なので、逆数をかける。
$$
\frac{\frac{a}{c}}{\frac{b}{c}}
=
\frac{a}{c} \times \frac{c}{b}
$$
ここで、c が約分できる。
$$
\frac{a}{c} \times \frac{c}{b}
=
\frac{a}{b}
$$
したがって、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
=
\frac{a}{b}
$$
となる。
sinをcosで割ると、斜辺cが消える。すると、高さ÷横だけが残るんだ。
tanA の定義と同じになる
さきほど、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
=
\frac{a}{b}
$$
となった。
一方で、tanAの定義は、
$$
\tan A = \frac{a}{b}
$$
だった。
つまり、
$$
\frac{\sin A}{\cos A}
$$
も、
$$
\tan A
$$
も、どちらも
$$
\frac{a}{b}
$$
を表している。
だから、
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
が成り立つ。
証明完了だ。
例題:sinAとcosAからtanAを求める
では、実際に使ってみよう。
たとえば、
$$
\sin A = \frac{3}{5}
$$$$
\cos A = \frac{4}{5}
$$のとき、
$$
\tan A
$$を求めなさい。

という問題だ。
公式より、
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
だから、
$$
\tan A = \frac{\frac{3}{5}}{\frac{4}{5}}
$$
となる。
分数の割り算なので、
$$
\tan A = \frac{3}{5} \times \frac{5}{4}
$$
$$
\tan A = \frac{3}{4}
$$
したがって、
$$
\tan A = \frac{3}{4}
$$
である。
sinとcosがわかっているなら、tanは割れば出せる。これがこの公式の使いどころだ。
まとめ:この公式を使う場面
$$
\tan A = \frac{\sin A}{\cos A}
$$
は、主に次のような場面で使う。
- sinAとcosAがわかっていて、tanAを求めたいとき
- sin、cos、tanの関係を整理したいとき
- 三角比の相互関係を使って式変形したいとき
特に高校数学では、
sinとcosからtanを作る公式
としてよく使うぞ。
公式は暗記だけで終わらせるな。定義に戻れば、「なぜそうなるのか」が見えてくるぞ。
それじゃあな。
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