三角比 180-θ の公式の証明|sinはそのまま、cosとtanはマイナスになる理由
妖練習 高校数学I 因数分解 スーパードリル 777
よう、消しゴムの妖精のクマシロだ。今回は「三角比 180-θ の公式」の証明をやるぞ。sinはそのまま、cosとtanはマイナスになる理由を見ていこう。
高校数学Iの三角比では、次の公式が出てくる。
$$
\sin(180^\circ-\theta)=\sin\theta
$$
$$
\cos(180^\circ-\theta)=-\cos\theta
$$
$$
\tan(180^\circ-\theta)=-\tan\theta
$$
この公式を見ると、
「なぜsinはそのままで、cosとtanにはマイナスがつくの?」
と思うかもしれない。
実は、
半円と座標を見ると理由がわかる
んだ。
180°−θ の公式は、座標の符号を見ると一気にわかる。ポイントは、左右対称な点だ。
半円と座標で考える
座標平面上に、原点Oを中心とする半径
$$
r
$$
の半円を考える。
まず、角
$$
\theta
$$
に対応する点を考える。
その点を
$$
P(x,y)
$$
とする。

このとき、三角比の定義より、
$$
\sin\theta=\frac{y}{r}
$$
$$
\cos\theta=\frac{x}{r}
$$
$$
\tan\theta=\frac{y}{x}
$$
である。
次に、
$$
180^\circ-\theta
$$
に対応する点を考える。
この点を
$$
Q
$$
とする。

点Qは、点Pをy軸について左右反対にした位置にある。
つまり、点Pが
$$
P(x,y)
$$
なら、点Qは
$$
Q(-x,y)
$$
となる。
θの点がP(x,y)なら、180°−θの点はQ(-x,y)になる。x座標だけ符号が変わって、y座標は同じだ。
sin(180°-θ)=sinθ の証明
まず、
$$
\sin(180^\circ-\theta)
$$
を考える。
点Qの座標は、
$$
Q(-x,y)
$$
だった。
sinは、
$$
\frac{y座標}{半径}
$$
で決まる。
点Qのy座標は
$$
y
$$
で、半径は
$$
r
$$
なので、
$$
\sin(180^\circ-\theta)=\frac{y}{r}
$$
となる。
一方で、点Pについて、
$$
\sin\theta=\frac{y}{r}
$$
だった。
つまり、
$$
\sin(180^\circ-\theta)=\frac{y}{r}
$$
$$
\sin\theta=\frac{y}{r}
$$
である。
どちらも同じ
$$
\frac{y}{r}
$$
を表しているので、
$$
\sin(180^\circ-\theta)=\sin\theta
$$
が成り立つ。

sinはy座標を見る。180°−θにしてもy座標は変わらない。だからsinはそのままなんだ。
cos(180°-θ)=-cosθ の証明
次に、
$$
\cos(180^\circ-\theta)
$$
を考える。
点Qの座標は、
$$
Q(-x,y)
$$
だった。
cosは、
$$
\frac{x座標}{半径}
$$
で決まる。
点Qのx座標は
$$
-x
$$
で、半径は
$$
r
$$
なので、
$$
\cos(180^\circ-\theta)=\frac{-x}{r}
$$
となる。
これは、
$$
-\frac{x}{r}
$$
と同じである。
一方で、点Pについて、
$$
\cos\theta=\frac{x}{r}
$$
だった。
したがって、
$$
\cos(180^\circ-\theta)
=
-\frac{x}{r}
=
-\cos\theta
$$
となる。
よって、
$$
\cos(180^\circ-\theta)=-\cos\theta
$$
が成り立つ。

cosはx座標を見る。180°−θにするとx座標が反対向きになる。だからマイナスがつくんだ。
tan(180°-θ)=-tanθ の証明
最後に、
$$
\tan(180^\circ-\theta)
$$
を考える。
点Qの座標は、
$$
Q(-x,y)
$$
だった。
tanは、
$$
\frac{y座標}{x座標}
$$
で決まる。
点Qでは、
$$
x座標=-x
$$
$$
y座標=y
$$
なので、
$$
\tan(180^\circ-\theta)=\frac{y}{-x}
$$
となる。
これは、
$$
-\frac{y}{x}
$$
と同じである。
一方で、点Pについて、
$$
\tan\theta=\frac{y}{x}
$$
だった。
したがって、
$$
\tan(180^\circ-\theta)
=
-\frac{y}{x}
=
-\tan\theta
$$
となる。
よって、
$$
\tan(180^\circ-\theta)=-\tan\theta
$$
が成り立つ。

tanはy÷xだ。180°−θではyは同じでも、xがマイナスになる。だからtanもマイナスになるぞ。
例:150°で確認する
たとえば、
$$
150^\circ
$$
は、
$$
180^\circ-30^\circ
$$
と表せる。
だから、
$$
\sin150^\circ=\sin(180^\circ-30^\circ)
$$
$$
\cos150^\circ=\cos(180^\circ-30^\circ)
$$
$$
\tan150^\circ=\tan(180^\circ-30^\circ)
$$
である。
180°-θ の公式より、
$$
\sin(180^\circ-30^\circ)=\sin30^\circ
$$
$$
\cos(180^\circ-30^\circ)=-\cos30^\circ
$$
$$
\tan(180^\circ-30^\circ)=-\tan30^\circ
$$
となる。
したがって、
$$
\sin150^\circ=\sin30^\circ
$$
$$
\cos150^\circ=-\cos30^\circ
$$
$$
\tan150^\circ=-\tan30^\circ
$$
である。
実際に、
$$
\sin30^\circ=\frac{1}{2}
$$
$$
\cos30^\circ=\frac{\sqrt{3}}{2}
$$
$$
\tan30^\circ=\frac{1}{\sqrt{3}}
$$
なので、
$$
\sin150^\circ=\frac{1}{2}
$$
$$
\cos150^\circ=-\frac{\sqrt{3}}{2}
$$
$$
\tan150^\circ=-\frac{1}{\sqrt{3}}
$$
となる。

150°は180°−30°だ。30°の三角比を使えば、鈍角の150°もすぐ求められるぞ。
まとめ
ここまでをまとめよう。
ズバリ、180°-θ の公式の正体は、
左右対称な点では、x座標だけ符号が変わること
である。
角
$$
\theta
$$
に対応する点を
$$
P(x,y)
$$
とすると、
$$
180^\circ-\theta
$$
に対応する点は、
$$
Q(-x,y)
$$
になる。
つまり、
- sinはy座標を見るので、そのまま
- cosはx座標を見るので、マイナス
- tanはy÷xで、xがマイナスになるので、マイナス
となる。
したがって、
$$
\sin(180^\circ-\theta)=\sin\theta
$$
$$
\cos(180^\circ-\theta)=-\cos\theta
$$
$$
\tan(180^\circ-\theta)=-\tan\theta
$$
が成り立つってわけだ。
180°−θ の公式は、符号の公式だ。左右対称にするとxだけマイナスになる。だからsinはそのまま、cosとtanはマイナス。これでいこう。
それじゃあな。
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