朱雀院とは?源氏物語に出てくる退位後の朱雀帝をわかりやすく解説
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『源氏物語』を読んでおりますと、人物名なのか、場所の名前なのか、少し迷う言葉が出てまいります。
そのひとつが、朱雀院でございます。
朱雀院とは何者??
朱雀院とは、『源氏物語』に登場する人物で、もとは朱雀帝でございます。
朱雀帝が天皇の位を退いたあと、朱雀院と呼ばれるようになります。
古典では、天皇を退いた人を院と呼ぶことがございます。
そのため、朱雀院という言葉が出てきたら、まずは「退位後の朱雀帝」と考えるとわかりやすいです。

朱雀院の読み方
朱雀院は、すざくいんと読みます。
「朱雀」は「すざく」、「院」は「いん」です。
現代の感覚では「院」と聞くと、病院や寺院、建物の名前を思い浮かべやすいかもしれません。
けれども古典では、院が退位した天皇、つまり上皇を指すことがございます。
朱雀院は人である
朱雀院という名前を見ると、場所の名前のように感じるかもしれません。
しかし、『源氏物語』で重要なのは、朱雀院が人物であるという点です。
朱雀帝として天皇であった人物が、退位したあとに朱雀院と呼ばれているのです。
ですから、朱雀院が出てきたら、「これは建物ではなく、退位した天皇の呼び名ですわね」と押さえるとよろしいです。
朱雀帝と朱雀院の違い
朱雀院を理解するには、朱雀帝と朱雀院の違いを押さえることが大切でございます。
同じ人物を指しますが、呼び名が変わっております。
朱雀帝は天皇だったときの呼び名
朱雀帝は、天皇として在位していたときの呼び名でございます。
「帝」は、天皇を表す言葉です。
そのため、朱雀帝と出てきたら、天皇としての立場にある人物として読むとよろしいです。
朱雀院は退位後の呼び名
朱雀院は、朱雀帝が天皇の位を退いたあとの呼び名でございます。
退位した天皇は、上皇として大きな権威を持つことがありました。
つまり朱雀院は、現役の天皇ではありませんが、かつて天皇であった非常に高い身分の人物です。
違いを整理
- 朱雀帝:天皇だったときの呼び名。
- 朱雀院:退位したあとの呼び名。
- 帝:現役の天皇を表す言葉。
- 院:退位した天皇、つまり上皇を表すことがある言葉。
ざっくり申しますと、朱雀帝が退位すると朱雀院になると考えるとよろしいですわ。
朱雀院と光源氏の関係
朱雀院は、『源氏物語』の主人公である光源氏とも深い関係があります。
朱雀院と光源氏は、父を同じくする兄弟でございます。
朱雀院は光源氏の異母兄
朱雀院は、光源氏の異母兄にあたります。
父は同じ桐壺帝ですが、母が違います。
関係を簡単に整理すると、次のようになります。
桐壺帝 ├─ 朱雀帝・朱雀院 └─ 光源氏
つまり朱雀院と光源氏は、同じ父を持つ兄弟でございます。
ただし、立場は大きく違います。
朱雀院は天皇になった人物
朱雀院は、かつて朱雀帝として天皇になった人物です。
一方、光源氏は皇子として生まれながらも、臣籍降下して源氏となりました。
臣籍降下とは、皇族の身分を離れて、臣下の身分になることでございます。
そのため、光源氏は非常に高貴な血筋でありながら、天皇になる道からは外れております。
朱雀院と光源氏は兄弟ですが、片方は天皇になり、片方は源氏として臣下になる。
この違いが、『源氏物語』の人物関係を読むうえで大切でございます。
朱雀院と女三宮の関係
朱雀院を語るうえで、もうひとつ重要なのが女三宮との関係でございます。
朱雀院は、女三宮の父にあたります。
女三宮は朱雀院の娘
女三宮は、朱雀院の娘でございます。
女三宮は皇女であり、たいへん高貴な女性です。
その父が朱雀院であるため、女三宮の身分は非常に高いものとなります。
関係を簡単に整理すると、次のようになります。
朱雀院 └─ 女三宮
女三宮は光源氏の妻になる
女三宮は、のちに光源氏の妻となります。
ここが『源氏物語』の後半を読むうえで、とても重要なところです。
朱雀院から見れば、女三宮は大切な娘です。
その女三宮を光源氏に託すという流れには、親としての思い、身分の重さ、宮中の人間関係が関わってまいります。
つまり朱雀院は、女三宮を通して、物語後半にも大きな影響を与える人物なのでございます。
朱雀院はどんな人物なのか
朱雀院は、華やかに前へ出てくる主人公タイプの人物ではございません。
しかし、『源氏物語』の中では、身分と人間関係の重みを感じさせる重要人物でございます。
高い身分を持つ人物
朱雀院は、かつて天皇であった人物です。
そのため、退位後であっても非常に高い身分を持ちます。
現役の天皇ではないからといって、軽い存在ではございません。
院という呼び名には、退位後も残る権威が含まれております。
光源氏と近い血筋の人物
朱雀院は、光源氏の異母兄です。
そのため、源氏にとって遠い他人ではありません。
同じ桐壺帝を父に持つ人物として、血筋の近さがあります。
一方で、天皇になった朱雀院と、臣下になった光源氏のあいだには、立場の違いもございます。
この近さと違いの両方が、源氏物語らしい複雑さを生んでおります。
女三宮の父として重要
朱雀院は、女三宮の父としても重要です。
女三宮は、光源氏の晩年に大きな意味を持つ女性でございます。
その女三宮の父が朱雀院であることを押さえると、女三宮の身分の高さや、光源氏との結婚の重さが見えやすくなります。
源氏物語で朱雀院が出てきたら
『源氏物語』で朱雀院が出てきたら、まずは人物関係を意識するとよろしいです。
朱雀院は、ただの名前ではなく、光源氏や女三宮と深く関わる存在でございます。
退位した天皇として読む
朱雀院が出てきたら、まずは退位した天皇として読みます。
つまり、現役の帝ではなく、かつて帝であった上皇です。
退位後であっても、身分や権威は非常に高いです。
そのため、朱雀院の言葉や判断には大きな重みがございます。
光源氏の異母兄として読む
朱雀院は、光源氏の異母兄です。
同じ桐壺帝の子でありながら、朱雀院は天皇になり、光源氏は源氏となりました。
この違いを押さえておくと、源氏物語の皇族・貴族関係が理解しやすくなります。
女三宮の父として読む
朱雀院は、女三宮の父です。
女三宮は、物語後半で光源氏と深く関わる女性でございます。
そのため、朱雀院は後半の人間関係を動かす重要人物として読むことができます。
特に、朱雀院が女三宮をどのように扱い、誰に託すのかという点は、物語の展開に大きく関わってまいります。
朱雀院を現代風にたとえると
朱雀院を現代風にたとえるのは少し難しゅうございます。
しかし、イメージしやすくするなら、次のように考えられます。
- かつてトップだった人物
- 退いたあとも強い権威を持つ人物
- 主人公の異母兄
- 重要な姫君の父
- 宮中の人間関係に大きな影響を持つ存在
つまり朱雀院は、現役の中心人物ではありませんが、物語の背景に重く存在する人物でございます。
退位したあとも、家族関係、皇族としての権威、娘の結婚を通して、物語に深く関わってまいります。
朱雀院と「院」という言葉
朱雀院を理解するときは、院という言葉にも注目するとよろしいです。
古典では、院は建物だけでなく、退位した天皇を指すことがございます。
院は場所だけではない
現代では「院」と聞くと、病院、寺院、学院など、建物や施設の名前を思い浮かべやすいです。
けれども古典では、院が人を指すことがございます。
特に、天皇の位を退いた上皇を「院」と呼ぶことがあるのです。
桐壺院・朱雀院のように使われる
『源氏物語』では、桐壺院や朱雀院のような呼び方が出てまいります。
これは、単なる建物名ではなく、退位した帝を指す呼び名として読む場面がございます。
たとえば、桐壺帝が退位したあとは桐壺院、朱雀帝が退位したあとは朱雀院と考えるとわかりやすいです。
「院」と出てきたら、場所なのか人物なのか、文脈を見て判断することが大切でございますわ。
まとめ:朱雀院の意味を整理
最後に、朱雀院の意味を整理しておきましょう。
ポイント
- 朱雀院は「すざくいん」と読む。
- もとは朱雀帝。
- 朱雀帝が退位したあとの呼び名。
- 古典では「院」が退位した天皇を指すことがある。
- 朱雀院は光源氏の異母兄。
- 朱雀院は女三宮の父。
- 現役の帝ではないが、非常に高い権威を持つ人物。
- 『源氏物語』では、後半の人間関係にも関わる重要人物。
一言でいうと
朱雀院とは、朱雀帝が退位したあとの呼び名で、光源氏の異母兄であり、女三宮の父にあたる重要人物でございます。
『源氏物語』で出てきたら、場所名ではなく、退位した天皇として読むとよろしいですわ。
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