×

tomoロゴ tomo

式部省の意味とは?平安時代の朝廷で官人を管理した役所をやさしく解説

宇根底
宇根底
ごきげんよう、お嬢様。今日は古典に出てくる「式部省」の意味を解説しますわよ。

 

古典や『源氏物語』を読んでおりますと、朝廷の役所に関する言葉が出てまいります。

その中のひとつが、式部省でございます。

 

式部省とは何者??

式部省とは、平安時代の朝廷に置かれた役所のひとつでございます。

主に、官人の人事、勤務評価、儀式、教育などに関わりました。

簡単に申しますと、朝廷で働く官人たちを管理する役所です。

誰がどの官職につくのか。

誰が昇進するのか。

誰が朝廷の中で評価されるのか。

そうした、平安貴族社会の出世や格式に深く関わる役所でございました。

 

式部省の読み方

式部省は、しきぶしょうと読みます。

「式部」は「しきぶ」、「省」は「しょう」です。

「省」は、朝廷の中の大きな役所を表す言葉でございます。

現代でも、文部科学省、総務省、財務省のように「省」という言葉が使われますわね。

 

式部省の意味

式部省の意味は、朝廷の官人に関することを扱う役所でございます。

特に、人事や評価に関わる点が大切です。

平安時代の貴族にとって、どの官職につくか、どの位に進むかは、本人だけでなく家の名誉にも関わる大問題でした。

そのため式部省は、朝廷の中でもたいへん重要な役所だったのでございます。

宇根底
宇根底
お嬢様、式部省はただの事務所ではございませんの。官人の出世や評価に関わる、平安貴族社会の人事部のような役所なのでございますわ。

 

式部省は何を担当したのか

式部省は、朝廷で働く官人たちに関わるさまざまなことを担当しました。

特に大切なのは、官人の人事、勤務評価、儀式、教育でございます。

 

官人の人事に関わる

式部省は、官人の人事に関わりました。

官人とは、朝廷に仕える役人のことです。

平安時代の朝廷では、さまざまな役職がありました。

左大臣、右大臣、中納言、大将、大弐など、官職の名前はたくさんございます。

式部省は、そうした官人たちの任命や昇進に関わる役所として重要でした。

 

勤務評価に関わる

式部省は、官人の勤務評価にも関わりました。

ただ家柄がよいだけでなく、朝廷でどのように働いたか、どのように評価されるかも大切でございました。

もちろん、平安貴族社会では家柄や人間関係も大きな力を持ちます。

それでも、官人としての評価や出世に関わる役所があったことは押さえておきたいところですわ。

 

儀式や礼法に関わる

式部省は、儀式や礼法にも関わりました。

朝廷では、年中行事、儀式、宴、神事などが数多く行われます。

そのような場では、誰がどの位置に座るのか、どのような作法で進めるのかが重要でした。

つまり式部省は、朝廷の秩序や格式を支える役所でもあったのでございます。

 

教育にも関わる

式部省は、教育にも関わりました。

特に、官人を育てるための学問機関である大学寮と関係がございます。

大学寮では、漢文学や法律など、官人になるための学問が学ばれました。

そのため式部省は、官人を育て、評価し、朝廷の人材を支える役所でもあったのです。

式部省を現代風にたとえると

式部省を現代風にたとえるなら、ひとつの省庁に完全に対応するものはございません。

ただし、イメージとしては、いくつかの役割が合わさった役所と考えるとわかりやすいです。

 

朝廷の人事部に近い

いちばんわかりやすい言い方をするなら、式部省は朝廷の人事部に近い役所でございます。

官人の任命、昇進、評価に関わるためです。

平安貴族社会では、出世は本人の人生だけでなく、家の未来にも関わります。

そのため、人事を扱う式部省は、たいへん重要な部署だったと考えられます。

 

総務省や人事院に近い部分もある

現代の役所でたとえるなら、総務省や人事院に近い部分もございます。

官人の管理、行政の仕組み、人事評価に関わるからでございます。

ただし、現代の総務省そのものと同じではありません。

平安時代の朝廷の仕組みに合わせて、官人の身分や儀式、教育まで扱う役所だったと考えるとよろしいです。

 

文部科学省に近い部分もある

式部省は、大学寮などの教育にも関わりました。

そのため、現代風に申しますと、文部科学省に近い部分もございます。

官人を育てる教育機関と関係があるためです。

つまり式部省は、単なる人事部ではなく、朝廷で働く人材を育て、評価し、出世させる仕組みに関わる役所だったのでございます。

 

現代風にまとめると

  • 人事院のように、官人の人事や評価に関わる。
  • 総務省のように、官僚組織の管理に関わる。
  • 文部科学省のように、教育に関わる。
  • 宮中儀礼担当部署のように、儀式や礼法に関わる。

ですから式部省は、現代風に申しますと、人事部、総務系部署、教育担当、儀礼担当が合わさったような役所でございます。

式部省と紫式部の関係

式部省という言葉を聞くと、紫式部を思い浮かべる方も多いかもしれません。

実は、紫式部の「式部」は、この式部省に関係する呼び名でございます。

 

紫式部は本名ではない

紫式部という名前は、現在よく知られている呼び名でございます。

しかし、これは現代の名字と名前のような本名ではありません。

宮中での呼び名、女房名のようなものと考えるとよろしいです。

 

父の官職が式部省に関係した

紫式部の「式部」は、父である藤原為時が式部省に関わる官職についていたことに由来するとされます。

つまり、紫式部本人が式部省の役人だったというより、父の官職に由来する呼び名として理解するとよろしいですわ。

このように、平安時代の女性の呼び名には、父や夫の官職が反映されることがございます。

 

式部省を知ると紫式部の名前も見えてくる

式部省を知ると、紫式部という名前も少し違って見えてまいります。

「式部」という語は、ただの響きではなく、朝廷の役所に関わる言葉でございます。

つまり紫式部という名前の奥には、平安貴族社会の官職文化が隠れているのです。

まとめ:式部省の意味を整理

最後に、式部省の意味を整理しておきましょう。

 

ポイント

  • 式部省は「しきぶしょう」と読む。
  • 平安時代の朝廷に置かれた役所のひとつ。
  • 官人の人事、勤務評価、儀式、教育などに関わった。
  • 現代風には、朝廷の人事部に近い。
  • 総務省、人事院、文部科学省、儀礼担当部署を合わせたような役割もある。
  • 大学寮とも関係し、官人の教育にも関わった。
  • 紫式部の「式部」は、この式部省に関係する呼び名。
  • 『源氏物語』の官職・出世・身分社会を理解するうえで重要な言葉。

 

一言でいうと

式部省とは、平安時代の朝廷で、官人の人事・評価・儀式・教育を担当した重要な役所でございます。

『源氏物語』を読むときは、官職や出世、平安貴族社会の仕組みを支える役所として押さえておくとよろしいですわ。

 

宇根底
宇根底
お嬢様、式部省は平安朝廷の人事と教育を支える重要な役所でございます。紫式部という名前の奥にも、この朝廷の官職文化がひそんでいるのでございますわ。