屏風とは?源氏物語に出てくる平安貴族の仕切りをわかりやすく解説
妖練習 正負の数 スーパー計算ドリル 1020 (中学数学マスターシリーズ)
『源氏物語』を読んでおりますと、平安貴族の室内に関する言葉がたくさん出てまいります。
その中のひとつが、屏風でございます。
屏風とは何者??
屏風とは、部屋の中に立てて使う、折りたたみ式の仕切りでございます。
何枚かの板のような面をつなぎ、折り曲げながら立てられるようにした道具です。
現代風に申しますと、折りたたみ式のパーテーションに近いものですわ。
ただし、平安時代の屏風は、ただの仕切りではございません。
美しい絵が描かれたり、部屋を雅に見せたりする、調度品としての役割も持っておりました。

屏風の読み方
屏風は、びょうぶと読みます。
現在でも「金屏風」や「屏風絵」という言葉で使われますわね。
古典で屏風が出てきたら、室内に置かれた折りたたみ式の仕切りや、絵の描かれた装飾品を思い浮かべるとよろしいです。
屏風の意味
屏風の意味は、室内に置いて、空間を区切ったり、人の姿を隠したりする道具でございます。
また、風をよける役割もありました。
「屏」という字には、さえぎる、囲う、という意味があります。
つまり屏風は、風や視線をさえぎりながら、部屋の中に上品な区切りを作る道具なのですわ。
屏風は何のために使われたのか
屏風には、いくつかの役割がございます。
平安貴族の室内では、現代のような壁で部屋をはっきり区切るというより、調度品で空間をゆるやかに分けることが多くございました。
その中で屏風は、とても大切な道具だったのです。
目隠しとして使う
屏風は、人の姿を隠すために使われました。
平安時代の貴族社会では、身分の高い女性が人前に姿をはっきり見せないことが多くございました。
そのため、御簾、几帳、屏風などを使って、見る側と見られる側のあいだに距離を作ったのです。
屏風は、そうした「見える」と「見えない」の境目を作る道具でございました。
風よけとして使う
屏風は、風をよけるためにも使われました。
平安時代の建物は、現代の家のように密閉性が高いわけではございません。
そのため、室内に風が入りやすく、屏風で風をさえぎることがありました。
屏風という名前にも、「風を屏ぐ」という意味が感じられますわね。
装飾品として使う
屏風は、部屋を美しく見せる装飾品でもございました。
屏風には、山水、草花、鳥、季節の景色、物語の場面などが描かれることがございます。
つまり屏風は、ただ空間を区切るための道具ではなく、部屋そのものを雅に演出する美術品でもあったのです。
平安貴族の室内では、調度品の美しさもその人の教養や格式を表しました。
屏風と几帳の違い
屏風と似た言葉に、几帳がございます。
どちらも室内を仕切ったり、人の姿を隠したりする道具ですが、構造が違います。
屏風は板の仕切り
屏風は、板のような面を何枚かつないだ折りたたみ式の仕切りでございます。
立てて置くことで、部屋の中を区切ったり、姿を隠したりできます。
また、絵が描かれていることも多く、装飾性が強いのも特徴です。
現代風に申しますと、屏風は折りたたみ式の板のパーテーションに近いですわ。
几帳は布の仕切り
几帳は、台に立てた柱に横木を渡し、そこに布を垂らした仕切りでございます。
屏風が板の仕切りであるのに対して、几帳は布の仕切りです。
布がやわらかく垂れているため、屏風よりもやわらかく人の姿を隠す印象がございます。
現代風に申しますと、几帳は布製の間仕切りカーテンに近いと考えるとわかりやすいですわ。

屏風と几帳の違いを整理
- 屏風:板状の折りたたみ式の仕切り。
- 几帳:台と柱に布を垂らした仕切り。
- 屏風:絵が描かれ、装飾品としての性格が強い。
- 几帳:布でやわらかく視線をさえぎる。
- 屏風:折りたためる。
- 几帳:布をかけて立てる。
ざっくり申しますと、屏風は板のパーテーション、几帳は布のパーテーションでございます。
屏風と御簾の違い
屏風と一緒に押さえておきたい言葉に、御簾もございます。
御簾は、上から垂らして使うすだれのようなものです。
御簾は上から下げる
御簾は、部屋の入口や外との境目などに、上から下げて使うすだれ状の道具でございます。
外から中を見えにくくしながら、内側から外の気配を感じられるような役割がありました。
現代風に申しますと、御簾はブラインドやすだれに近いものです。
屏風は室内に立てる
一方、屏風は室内に立てて使います。
御簾が上から下げるものだとすれば、屏風は床に置いて立てるものです。
ですから、御簾は外と内の境目に使われやすく、屏風は室内の空間を区切るために使われやすいと考えるとよろしいですわ。
御簾・几帳・屏風の違い
- 御簾:上から下げるすだれのようなもの。
- 几帳:布を垂らした室内の仕切り。
- 屏風:板をつないだ折りたたみ式の仕切り。
この三つは、どれも平安貴族の空間で「見える」と「見えない」を調整する道具でございます。
『源氏物語』を読むときは、これらが人物の距離感や身分の差を表すこともあると考えるとよろしいです。
源氏物語で屏風が出てきたら
『源氏物語』で屏風が出てきたら、ただの家具として流さないほうがよろしいです。
屏風は、室内の雰囲気や人物の見え方を変える重要な道具でございます。
人の姿を隠す道具として読む
屏風は、人物の姿を隠すために置かれることがございます。
平安時代の物語では、誰かの姿が見えるか見えないかが、とても大きな意味を持ちます。
特に女性の姿は、簡単には見えないものとして描かれることが多くございます。
屏風があることで、そこにいる人の気配は感じられるけれど、姿ははっきり見えない。
このような距離感が、物語の緊張感や雅な雰囲気を作るのでございます。
部屋の格式を示すものとして読む
屏風は、装飾品としても重要です。
美しい屏風が置かれた部屋は、その人物の身分や教養を感じさせます。
どのような絵が描かれているか、どのように置かれているかによって、その場の雰囲気も変わります。
つまり屏風は、部屋をただ区切るだけでなく、空間の格を上げる道具でもあったのですわ。
平安貴族の距離感を表すものとして読む
平安貴族の世界では、現代のように相手と真正面から向き合って話すばかりではございません。
御簾の向こう、几帳のかげ、屏風の内側。
そのような仕切り越しに、人の気配を感じたり、声を聞いたり、文を交わしたりします。
屏風は、相手を完全に遠ざける壁ではなく、近づきすぎないための上品な距離を作る道具でもございました。
まとめ:屏風の意味を整理
最後に、屏風の意味を整理しておきましょう。
ポイント
- 屏風は「びょうぶ」と読む。
- 部屋の中に立てて使う折りたたみ式の仕切り。
- 目隠し、風よけ、装飾の役割がある。
- 絵が描かれることもあり、調度品としても大切。
- 几帳は布の仕切り、屏風は板の仕切り。
- 御簾は上から下げるすだれのようなもの。
- 『源氏物語』では、人の姿を隠し、部屋の雅さや距離感を表す道具として読める。
一言でいうと
屏風とは、平安貴族の室内に置かれた、目隠しにも装飾にもなる折りたたみ式の仕切りでございます。
『源氏物語』で出てきたら、ただの家具ではなく、人物の姿を隠し、部屋の雰囲気や身分の高さを表す道具として読むとよろしいですわ。
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